「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、クエリオプティマイザーの操作統計に関する情報の出力について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_query_optimizer_info」における、クエリオプティマイザーの操作統計に関する情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)です。
オプティマイザーによるクエリのコンパイルは短時間であるため、オプティマイザーの状況を確認する資料はあまり多くありません。
「sys.dm_exec_query_optimizer_info」を実行すると、クエリオプティマイザーの操作統計に関する情報を出力します。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
counter | nvarchar (4000) | オプティマイザーの統計イベントの名前 |
occurrence | bigint | このカウンターに関する最適化イベントの出現回数 |
value | float | イベントの発生ごとの平均プロパティ値 |
幾つかクエリを流した環境で「sys.dm_exec_query_optimizer_info」を実行すると、クエリオプティマイザーの操作統計に関する情報が出力されました(図1)。
再起動してからの累積値が表示されており、コンパイルした回数や1回のコンパイルで費やした実行時間の平均などを確認できます。クエリオプティマイザーの修正に関するトレースフラグ「4199」を有効にした場合の、インスタンス全体の変化を確認する資料などに使用できます。
※本Tipsは、「Windows Server 2019」上に「SQL Server 2019 RTM」をインストールした環境を想定して解説しています。
日本ユニシス株式会社所属。Microsoft MVP for Data Platform(2017〜)。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。
日本ユニシス株式会社所属。入社以来SQL Server一筋で評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。社内のプログラミングコンテストで4回の優勝経験も持つ。趣味は輪行で週末は自転車を持っての旅行。目標は色々な日本百選を制覇すること。
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