「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、クエリオプティマイザーの操作統計に関する情報の出力について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_query_optimizer_memory_gateways」における、コンパイル時のリソースセマフォに関する情報の出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2016(13.x)以降です。
SQL Serverは、クエリをコンパイルする際にもメモリを使用します。多数の処理が実行された場合にコンパイルでメモリを使いすぎないように、リソースセマフォによるゲートウェイを用いて同時コンパイル数を制限しています。制限を超えるとゲートウェイの通過待ちで処理遅延が発生する可能性があるため、インスタンスでゲートウェイを通過している処理がどの程度あるのかを把握する必要があります。
「sys.dm_exec_query_optimizer_memory_gateways」を実行すると、コンパイル時のリソースセマフォに関する情報を出力します。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
pool_id | int | リソースプールのID |
name | sysname | コンパイルゲート名 |
max_count | int | 同時コンパイルの最大数 |
active_count | int | このゲートでアクティブなコンパイル数 |
waiter_count | int | このゲート内の待機処理数 |
threshold_factor | bigint | しきい値の係数 |
threshold | bigint | 次のゲートウェイへのメモリサイズのしきい値 |
is_active | bit | クエリがゲートを通過する必要があるか |
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