外部スクリプトの関数の実行回数に関する情報を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(79)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、外部スクリプトの関数の実行回数に関する情報出力について解説します。

» 2022年01月25日 05時00分 公開
[椎名武史@IT]

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SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_external_script_execution_stats」における、外部スクリプトの関数の実行回数に関する情報出力について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2016以降です。

概要

 SQL Server 2016以降では、「sp_execute_external_script」を使用して外部スクリプトが実行できるようになりました。SQL Server 2019では、SQL Server 2016で使用可能になったR、SQL Server 2017で使用可能になったPythonに加えて、Javaも使用可能になりました。「sys.dm_external_script_execution_stats」では、外部スクリプトの関数の実行回数に関する情報を出力します。

出力内容

列名 データ型 説明
language nvarchar(128) 登録されている外部スクリプト言語の名前
counter_name nvarchar(256) 登録されている外部スクリプト関数の名前
counter_value bigint サーバで呼び出された合計数

動作例

 Machine Learning ServicesがインストールされたSQL Serverで「sys.dm_external_script_execution_stats」を実行すると、何も出力されませんでした(図1)。

図1 図1 外部スクリプトを一度も実行していない環境では何も出力されなかった

 「sp_execute_external_script」を使用して外部スクリプトを実行してから「sys.dm_external_script_execution_stats」を実行すると、外部スクリプトの関数の実行回数に関する情報が出力されました(図2)。

図2 図2 一度でも外部スクリプトを実行すると外部スクリプトの関数の実行回数に関する情報が出力された

 これらの数値は実行が完了した際に増加し、SQL Serverが再起動されるとリセットされました。

※本Tipsは、「Windows Server 2019」上に「SQL Server 2019 RTM」をインストールした環境を想定して解説しています。

筆者紹介

椎名 武史(しいな たけし)

日本ユニシス株式会社所属。Microsoft MVP for Data Platform(2017〜)。入社以来 SQL Serverの評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。SQL Serverのトラブル対応で社長賞の表彰を受けた経験も持つ。休日は学生時代の仲間と市民駅伝に参加し、銭湯で汗を流してから飲み会へと流れる。

伊東 敏章(いとう としあき)

日本ユニシス株式会社所属。入社以来SQL Server一筋で評価/設計/構築/教育などに携わりながらも、主にサポート業務に従事。社内のプログラミングコンテストで4回の優勝経験も持つ。趣味は輪行で週末は自転車を持っての旅行。目標は色々な日本百選を制覇すること。


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