Microsoft、JavaScriptに型注釈を追加する「Types as Comments」を提案実装に向けた議論を開始

Microsoftは、2022年3月に開催されたECMAScriptの仕様策定を議論するTC39で、型注釈を追加する「Types as Comments」を提案した。提案内容はTC39で承認され、実装に向けた議論を開始するStage 1に到達した。

» 2022年04月22日 10時00分 公開
[@IT]

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 Microsoftは2022年3月9日(米国時間)、JavaScriptに型注釈を追加する「Types as Comments」を開発者ブログで提案した。同提案は2022年3月28〜31日(米国時間)に開催されたECMAScript(JavaScriptの標準仕様)の言語仕様を策定する「TC39(Technical Committee 39)」の総会で承認され、実装に関する議論を開始するStage 1に到達した。

 Microsoftによる提案は、開発者がJavaScriptコードに型注釈を追加することで、外部ツールの型チェッカーで型情報をチェックできるようにするものだ。JavaScriptエンジンはコードを実行する際、型をコメントとして扱う。TypeScriptやFlowなど、静的型付けに対応するJavaScriptのスーパーセットで書かれたプログラムを、トランスパイル(JavaScriptへの変換)なしで実行できるようにし、開発速度の向上を目指している。

 Microsoftは型注釈を追加することで、イテレーション時間の短縮とビルドステップの削減により「より速く、よりシンプルに」を実現できるとしている。

JavaScriptにもたらされるメリットは何か

 JavaScriptでは型注釈がネイティブにサポートされていない。一方で「Visual Studio」や「Visual Studio Code」のようなエディタでは、.jsファイルを作成し、次のように、JSDocコメントの形で型を記述できる。

(提供:Microsoft) (提供:Microsoft)

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