Kubernetes 1.24がリリース、コード署名でsigstoreを採用、Dockersimは削除テーマは「星を見る人」

Kubernetesプロジェクトは2022年5月3日(米国時間)に、Kubernetes 1.24をリリースした。今回は46の機能拡張および変更がある。ストレージ容量トラッキングや自動ボリューム拡張、Dockersimの削除などのトピックがある。

» 2022年05月10日 08時00分 公開
[三木泉@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 Kubernetesプロジェクトは2022年5月3日(米国時間)、Kubernetes 1.24をリリースした。

 Kubernetesではリリースごとにテーマとロゴを決めているが、今回のテーマは「Stargazer(星を見る人)」だという。今回のリリースでは、Kubernetesの開発者およびユーザーがコミュニティとして集結することで、何ができるのかを見上げる様子をイメージしたという。

 Kubernetesでは、機能の成熟段階を「α」「β」「Stable(GA)」の3つに分けている。リリース1.24では、合計46の機能拡張および変更が行われた。そのうち14はGA、15はβ、13の機能拡張がαになっている。2つの機能が廃止され、2つが削除された。

 主なトピックは次の通り。

Dockersimコンポーネントがkubeletから削除

 Docker Engineをランタイムとして始まったKubernetesは、その後複数のランタイムをサポートするためCRI(Container Runtime Interfafe)を開発した。CRI以前に生まれていたDocker EngineはCRIに非対応だったため、これを CRIにつなぐ短期的なソリューションとしてDockersimが生まれた。このDockersimはKubernetes 1.20で廃止され、今回のリリースで削除された。今後はcontaineredやCRI-Oなど、CRIをサポートする他のランタイムを使う、あるいはDocker Engineを使いたい場合にはcri-dockerdを使う必要がある。

コード署名のsigstoreをサポート

 ソフトウェアサプライチェーン攻撃に対応するため、Linux FoundationはRed Hat、Googleなどとコード署名・検証の無償サービス開発プロジェクト、sigstoreを2021年にスタートした。Kubernetes 1.24では、このサービスを採用した。Kubernetesリリースは署名されている。また、イメージに対する署名の検証についても、実験的にサポートされている。

新規のベータAPIはデフォルトでは無効

 新規のベータAPIはデフォルトで無効となる。ただし既存のデータ APIおよび既存のデータ API の新バージョンは、引き続きデフォルトで有効となる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

AI for エンジニアリング
「サプライチェーン攻撃」対策
1P情シスのための脆弱性管理/対策の現実解
OSSのサプライチェーン管理、取るべきアクションとは
Microsoft & Windows最前線2024
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。