分散型データベース「Datomic」がライセンス料なしで利用可能に：AWS MarketplaceでDatomic Cloudを提供

Nubankは、傘下のCognitectが手掛けるクラウド対応の分散型データベース「Datomic」の全てのエディションをライセンス料なしで利用できるようにする。

[＠IT]

　ブラジルのデジタルバンクであるNubankは2023年4月27日（ブラジル時間）、傘下の米Cognitectが手掛けるクラウド対応の分散型データベース「Datomic」の全てのエディションをライセンス料なしで利用できるようにすると発表した。

　Datomicは、「Datomic Pro」（Datomicのバイナリ）と「Datomic Cloud」という2つのエディションがある。Datomic ProはApache 2.0ライセンスでリリースされ、サインアップ不要でMaven Centralから直接ダウンロードして使用できる。Datomic Cloudは、Amazon Web Services（AWS）のAWS Marketplaceで提供され、追加のソフトウェア費用はかからない。

　なお、現在の契約やサポートは全て継続される。また、有償の企業向けサポートも引き続き提供される。

Datomic ProとDatomic Cloudの特徴

　Datomic Proは、ACID（Atomicity《原子性》、Consistency《一貫性》、Isolation《独立性》、Durabirity《永続性》）に完全に準拠したトランザクション、柔軟なスキーマ、強力なDatalogクエリ、データの全履歴、SQL分析サポートを提供する分散データベースだ。アプリケーションに強力な一貫性や、水平方向の読み取りスケーラビリティ、ビルトインキャッシングを提供する。

　Datomic Cloudでは、AWSに期待される全てのメリット（従量制の料金、弾力的なスケーリング、運用の簡素化）を得ることができる。

　また、データを一度モデル化すれば、アジリティ（俊敏性）を確保できる。行指向、列指向、グラフ、階層データを1つのシステムで扱える。いつでも動的に属性を追加することが可能だ。