フロントエンドエンジニアに向けて、Webアプリケーション開発のためのフルスタックフレームワークT3 Stackを解説する本連載。第2回はT3 Stackの要となる要素であるtRPCと、tRPCに含まれて連動しているZod、TanStack Queryについて解説する。
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NTTテクノクロスの上原がお送りする、開発効率の高いWeb アプリケーション開発のためのフルスタックフレームワーク「T3 Stack」についての連載第2回です。前回は、T3 Stackの概要について説明しました。今回はT3 Stackの要となる要素であるtRPCと、tRPCに含まれて連動しているZod、TanStack Queryについて解説していきます。
tRPCの意義と意味については前回の記事を参照していただくとして、簡単に振り返ると、tRPCはTypeScriptをベースとした、SPAクライアントとAPIサーバ間の分散手続き呼び出し(Remote Procedure Call:RPC)機能です。Open APIやREST、GraphQLと幾つかの観点で比較すると以下のようになります。
tRPC | REST | OpenAPI(Swagger) | GraphQL | |
---|---|---|---|---|
学習コスト | 小 | 小 | 大 | 大 |
APIの型安全 | ◎ | × | △(ツール併用による) | ◎ |
多言語 | ×(TypeScriptのみ) | ◎ | ◎ | ◎ |
コード生成 | なし | なし | あり | あり |
tRPCでは、TypeScriptをサーバサイドの記述にも共通に使用することを前提とすることで、開発効率を高め、より容易に堅牢(けんろう)なサーバクライアント間通信処理を記述できるようになります。以下、その特徴を見ていきます。
tRPCの特徴を3つ挙げてみます。
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