企業がSaaSやWebアプリなどの製品で、カスタムAIコパイロットを提供するためのOSS「OpenCopilot」の初期β版が公開された。
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大規模言語モデル(LLM)の利用を簡素化するオープンソースのチャットbotコンソール「OpenChat」の作者であるモー・ジェラーダス氏は2023年8月21日(米国時間)、企業がSaaSやWebアプリケーションなどの製品で、ユーザーを支援するカスタムAI(人工知能)コパイロットを提供するためのOSS(オープンソースソフトウェア)「OpenCopilot」初期β版を公開したと発表した。
Shopifyの「Shopify Sidekick」、Microsoftの「Windows Copilot」「Bing Copilot」、GitHubの「GitHub Copilot」など、AIコパイロットの提供により、製品に付加価値を付けようとするITベンダーが相次いでいる。「OpenCopilot」は、企業がSaaSやWebアプリケーションなど、自社製品に合った独自のAIコパイロットを提供できるようにすることを目指している。
企業はOpenCopilotにより、自社製品のAPIを呼び出してユーザーをサポートできるカスタムAIコパイロットを作成、利用できる。カスタムAIコパイロットは、以下の機能を提供する。
OpenCopilotは製品のAPIと連携し、必要に応じてAPIを実行できる。LLMを利用して、ユーザーのリクエストに対応するためにどのAPIエンドポイントを呼び出す必要があるかどうかを判断する。与えられたAPI定義に基づいて、どのエンドポイントを呼び出すかを決定し、適切なデータを渡す。
OpenCopilotは以下の仕組みにより機能する。
現在、OpenCopilotはSwagger OpenAPI 3.0をサポートしており、企業はこの定義機能を利用するために、swagger.jsonファイルをアップロードする必要がある。swagger.jsonのスキーマに問題があれば、修正を提案する。このプロセスは完全に自動化されている。近い将来、ユーザーフレンドリーなUIが用意される予定だ。また、エンドポイントを動的に追加できるUIも開発中だ。
企業はJavaScriptコードを用いて、SaaSやWebアプリにユーザーフレンドリーなチャットを統合できる。
OpenCopilotはまだ初期β版であり、全てのユースケースに対応できるわけではない。2〜3カ月のロードマップで開発が進められており、2023年8月から9月にかけて、以下の機能追加が計画されている。
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