Amazon Web Servicesは同社の公式ブログで2023年に実施したAmazonプライムデーのトラフィックなどの数値を公開した。それによると、ピーク時には1日当たり15兆3500億リクエストと764ペタバイトのデータ転送が発生したという。
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Amazon Web Services(AWS)は2023年8月2日、同社の公式ブログで2023年7月に実施したAmazonプライムデーのトラフィックなどの数値を公開した。
同社によると、Amazonプライムデーには、163ペタバイト(16万3000テラバイト)のAmazon Elastic Block Store(Amazon EBS)のストレージ容量が割り当てられ、ピーク時には1日当たり15兆3500億リクエストと764ペタバイトのデータ転送が発生した。AmazonはAmazon EBSのピーク使用量を前年比で7%増加させたが、「AWS Graviton」ベースのインスタンスを使用してワークロードを最適化したことにより、1日当たりのリクエスト処理量を35%効率化することができたという。
プライムデーの期間中、8300億以上のイベントを処理した。
AlexaやAmazon.comのWebサイト、全てのフルフィルメントセンターを含む、トラフィックの多いAmazonの複数のプロパティとシステムを支えている。プライムデーの期間中、これらのソースはDynamoDB APIに何兆回ものコールを行った。DynamoDBは高い可用性を維持しながら、1秒未満のレスポンスを提供し、ピーク時には毎秒1億2600万リクエストを記録した。
プライムデーでは「Amazon Aurora」のMySQL互換エディションとPostgreSQL互換エディションを実行する5835のデータベースインスタンスが3180億トランザクションを処理した。2140テラバイトものデータを保存し、836テラバイトのデータを転送した。
2023年のプライムデー期間中、Amazon.comの電子メール送信数を2022年比で56%増加させ、その99.8%を顧客に配信した。
「Amazon CloudFront」はプライムデー期間中、1分当たり5億以上、合計で1兆を超えるHTTPリクエストのピーク負荷を処理した。
プライムデー期間中はピーク時に毎秒8600万メッセージを処理し、トラフィックの新記録を樹立した。これは、毎秒7050万メッセージをサポートした2022年のプライムデーから22%増加した数字だ。
2023年のプライムデーでは、数千万のAWS Gravitonベースの「Amazon EC2」インスタンスを使用した。より多くのGravitonベースのインスタンスを使用することで、Amazonは最大60%エネルギーを削減しながら、必要な計算能力を得た。
2023年のプライムデー期間中、数千万件のSMS(ショートメールメッセージ)を顧客に送信した。配信成功率は98.3%だった。
2023年のプライムデーの2日間におけるログの量は、サービス史上最高を記録した。この2日間でGuardDutyが監視したログデータは、通常の日のサービス処理量を29%上回った。
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