カーネギーメロン大学は、公式ブログでプロダクトマネジャーがソフトウェア製品開発において担うべきプロダクトマネジメントの役割について解説した。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
カーネギーメロン大学は2023年8月21日(米国時間)、公式ブログでプロダクトマネジャーがソフトウェア製品開発において担うべきプロダクトマネジメントの役割について解説した。
同大学が紹介したアドビによる一般的なプロダクトマネジメントの役割は以下の5つだ。プロダクトマネジャーは下記のいずれかに分類されるという。
プロダクト全体を最初から最後まで管理するタイプ。プロダクトのコンセプトをより重視し、プロジェクトを実行するためにプロダクトオーナーにプロジェクトを引き継ぐ。また、社内外のステークホルダーと協働したり、成功指標、投資対効果、ローンチと採用の成功など、製品ビジョンの責任を担う。
製品の開発と実行を専門に行うタイプで、開発者やデザイナー、プロダクトマネジャーと協働する社内向けの役割。また、プロダクトバックログを見て、チームが次に何を作るべきかを判断する。
リーダーやセールス担当、マーケティング、経理と協力して、製品の主要業績評価指標(KPI)を改善するタイプ。主に収益、生涯価値、顧客維持に焦点を当てる。
製品の仕様と機能に焦点を当てるタイプ。エンジニアリングチームや開発チームと密接に連携し、製品コンセプトが技術的に実現可能であることを確認する技術的な役割を担う。
組織のソフトウェアプラットフォーム全体を見渡すタイプ。製品のプラットフォームを最適化し、ユーザーエクスペリエンスを向上させるのが主な役割。
プロダクトマネジャーは、製品の開発と市場への投入を扱う組織内の戦略的役割を担うポジションだ。この役割は基本的に、製品の提供を通じて顧客に価値を提供することに重点を置いている。製品は、ユーザーのニーズを満たすように設計された物理的なアイテム、ソフトウェア、またはサービスのことで、製品のライフサイクルは、開発から市場への導入、製品が不要になった場合の廃棄まで、あらゆる段階にわたるという。
プロダクトマネジメントの核心は、ユーザーのニーズを解決することであり、それを大規模に生産できる方法で行うことだ。「プロダクトマネジャーは、ユーザーのニーズを深く理解し、市場において価値を創造できる機会を特定することに責任を負い、顧客にとってもビジネスにとっても最大の価値が生み出されるように、時間をかけて製品の創造と改良を監督する必要がある」(カーネギーメロン大学)
そのため、プロダクトマネジャーは、日常的に次のことを評価するという。
プロダクトマネジャーは、下記の主要なポイントに基づいてこれらの質問を考えるとした。
同大学によると、ソフトウェアが製品に果たす役割が大きくなっているのと同様に、プロダクトマネジメントも組織戦略に大きな影響力を持ちつつあるという。プロダクトマネジメントが優れていれば、製品の成功に有利なだけでなく、それがうまく機能している組織にとっては、競争での優位性をもたらす。その結果、プロダクトマネジメントはマーケティングやエンジニアリングチームから分かれ、CEO直属の分野となることが増えているとした。
「プロダクトマネジメントの可視性と影響力を高めることは、プロダクトチームを組織のビジョンと目標に直結させるため、決定的に重要である。この連携により、プロダクトマネジメントのチームは、社内外にそのビジョンを伝える増幅力としての役割を果たすことができる。それは、厳しい優先順位の決定を下し、製品と組織の方向性を定めるために必要な可視性とレバレッジを提供する」(カーネギーメロン大学)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.