Google Cloudは、Google Cloud上のKubernetesクラスタの最適化に役立つ、サイジング、パフォーマンスベンチマーク、負荷テストといったタスクを支援するオープンソースツールを公開した。
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Google Cloudは2023年12月15日(米国時間)、Google Cloud上のKubernetesクラスタの最適化に役立つサイジング、パフォーマンスベンチマーク、負荷テストといったタスクを支援する3つのオープンソースツールを公開した。
公開されたのは「BinPacker」「Perfkit Benchmarker with UI」「Web Performance Testing」だ。
これらのツールは、顧客がコスト、パフォーマンス、スケーラビリティの観点からKubernetesクラスタを最適化できるように設計されている。Google Cloudプロジェクトにデプロイ(展開)可能なUIおよびバックエンドコンポーネントで構成されており、セルフサービスでインストールできる。Google Cloudはこれらのツールを「saツール(sa-tools)」と呼んでいる。
これまで、Google Cloudコンソールで利用可能なノードサイズのレコメンド機能はなかった。Google Cloudは、GKE(Google Kubernetes Engine)クラスタを視覚的にスキャンし、ノードの最適なサイズを推奨するツールをオープンソース化した。ユーザーは、同じノードにグループ化されるサービスを選択できる。
Perfkit Benchmarker with UIは、クラウドサービスを測定、比較するためのベンチマークセットを定義できるオープンソースコマンドラインツール「Perfkit Benchmarker」(PKB)を、GUIで操作できるようにしたものだ。
ドロップダウンメニューから使用するベンチマークツールを選択し、YAML構成ファイルを提供すれば、PKBが、提供された構成でGKE Autopilotクラスタを自動的にスピンアップし、ベンチマークを実行する。その後、GUIでパフォーマンス指標を確認できる。
この使いやすいバージョンのPKBにより、技術的な経験があまりなくても、簡単にベンチマークを実行し、異なるシステムのパフォーマンスを比較できるようになる。
Web Performance Testingでは、さまざまな作業負荷の下でシステムのパフォーマンスを評価し、パフォーマンスに影響を与え得る潜在的なボトルネックを特定できる。
Pythonベースの分散型負荷テストツールである「Locust」の上にオープンソースのUIラッパーを構築し、GCP(Google Cloud Platform)プロジェクト内で動作するようにした。誰もがLocustインスタンスにアクセスできる一般的なLocustセットアップとは異なり、特定のユーザーグループのためにLocustファームインスタンスを動作させることができる。
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