Cloud SpannerでグラフDB機能「Spanner Graph」、ベクトル/全文検索を合わせて発表、日本で完結する構成も可能に

Google Cloudは各種オンラインサービスなどで使われているCloud Spannerで、グラフデータベース機能、ベクトル/全文検索対応などを一挙に発表した。日本国内に完全に閉じた構成もできるようになった。

» 2024年08月02日 14時32分 公開
[三木泉@IT]

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 Google Cloudは2024年7月31日(米国時間)、日本における年次カンファレンス「Google Cloud Next Tokyo 2024」の開催に合わせ、データ関連の発表をグローバルで行った。

 今回、特にスポットライトが当てられたのは、ゲーム、オンラインストア、金融などさまざまなサービスに使われている分散データベースの「Google Cloud Spanner」(以下、Cloud Spanner)。グラフ、ベクトル、全文検索対応などを一挙に発表した。マルチモデルで多様な用途に使えるデータベースに進化させたという。

 「ユーザー企業は、Cloud Spannerのスケーラビリティと高可用性を従来通り生かしながら、インテリジェントなAIアプリケーションをサービスに組み込む必要がある」(Google Cloudデータベース担当ゼネラルマネジャー兼バイス プレジデント、アンディ・ガットマンズ氏)

 今回発表の新機能は、こうしたニーズに応えるものだという。

Spanner Graphとは何か

 ガットマンズ氏は、特に「Spanner Graph」がゲームチェンジングだと強調している。この新機能は、オンラインサービスにおけるレコメンデーション、ナレッジグラフを使った分析、不正検出、運行ルート計画、顧客情報管理、データカタログなどに活用できる。

 一方、社内データを使った生成AIアプリケーション構築では、一般的にベクトル検索(場合によってはキーワード検索を併用)によるRAG(検索拡張生成)が行われるが、これだけではうまくいかないケースが多いとされる。そこでグラフによるRAGが注目され始めている。Spanner Graphは、こうした取り組みへの活用も想定している。

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