80%の企業がメインフレームのモダナイゼーション戦略を見直している キンドリル調査

70%の企業がモダナイゼーションを推進できるマルチスキル人材の確保に苦戦。

» 2025年09月18日 09時00分 公開
[@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 Kyndrylは2025年9月9日(米国時間)、第3回「メインフレームモダナイゼーション状況調査レポート」の結果を発表した。本調査は500人のビジネスおよびITリーダーを対象に実施された。急速に変化するデジタル環境におけるメインフレームの役割を明らかにしたという。

 調査によると、メインフレームのモダナイゼーションやクラウド統合、他プラットフォームへのワークロード移行などのプロジェクトでは、288〜362%という高いROI(投資利益率)が報告されている。80%の企業が過去1年間で市場動向や新規制、新技術に対応するためにメインフレームのモダナイゼーション戦略を見直していることも判明した。

 AI(人工知能)の位置付けが「将来の検討事項」から「現代のビジネス推進力」へと変化していることも判明した。約90%の企業がメインフレーム上で生成AIを導入済み、または導入を計画中であり、今後3年間で130億ドルのコスト削減と200億ドルの収益増加を見込んでいる。さらに56%がハイブリッド環境におけるAIの新たな価値を認識し、プラットフォーム利用の増加を報告した。

 Kyndrylのコア・エンタープライズ グローバルプラクティスリーダーであるハッサン・ザマト氏は「メインフレームはAIを活用したハイブリッド戦略の中核として、数十億ドル規模の収益を生み出し、企業のイノベーションを後押ししている」とコメントしている。

 一方で課題も残る。70%の企業がモダナイゼーションを推進できるマルチスキル人材の確保に苦戦し、74%がサードパーティーのプロバイダーを活用している。さらに94%が規制順守の影響を強く受け、セキュリティを依然として「根本的な懸念」と位置付けている。

 本発表からは多くの企業が生成AIに積極的なことがうかがえるが、こうした調査データも含めて、「自社の場合はどうなのか」情報を見据える冷徹な視点も求められる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

4AI by @IT - AIを作り、動かし、守り、生かす
Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。