EC2の柔軟性を保ちながら運用を自動化 AWSが「Amazon ECSマネージドインスタンス」を提供開始セキュリティパッチやスケーリングをAWSが代行

Amazon Web Servicesは、「Amazon Elastic Container Service」(Amazon ECS)の新しいコンピュートオプションである「Amazon ECS Managed Instances」の提供を開始した。

» 2025年10月08日 08時00分 公開
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 Amazon Web Services(AWS)は2025年9月30日(米国時間)、「Amazon Elastic Container Service」(Amazon ECS)の新しいコンピュートオプションである「Amazon ECS Managed Instances」の提供を開始した。

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 Amazon ECSは、フルマネージドのコンテナオーケストレーションサービスで、AWSの設定と運用に関するベストプラクティスが組み込まれている。AWSによると、Amazon ECS Managed Instances(以下、Amazon ECSマネージドインスタンス)を利用すると、開発者は「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)の全機能を活用しながら、インフラ管理の責任をAWSに委ねることができるという。

AWSがインフラ管理全般に責任を持つサービス

 「Amazon ECSマネージドインスタンスは、インフラ管理の負担軽減による運用の簡便さと、Amazon EC2の柔軟性および制御性を組み合わせたものだ。ユーザーは、イノベーションを推進するアプリケーションの構築に集中できると同時に、総所有コスト(TCO)の削減とAWSのベストプラクティスの維持が可能になる」とAWSは説明している。

 Amazon ECSマネージドインスタンスの主な特徴は以下の通り。

インスタンス選択の高い柔軟性

 デフォルト(初期設定)ではEC2インスタンスが自動的に選択されるが、ユーザーが特定のインスタンス属性やタイプを指定することもできる。GPUアクセラレーション、CPUアーキテクチャ、ネットワーク性能などの要件に対応したオプションが用意されており、コンピューティング環境を精密に制御できる。

AWSがインフラ管理全般に責任を持つ

 Amazon ECSマネージドインスタンスは、AWSがインフラ管理の全責任を負い、インスタンスのプロビジョニング、スケーリング、メンテナンスを担当する。これには、定期的なセキュリティパッチの実装も含まれる。また、Amazon EC2のイベントウィンドウを使用してメンテナンスの日程と時間帯をスケジューリングし、アプリケーションへの影響を最小限に抑えることができる。

コスト最適化

 Amazon ECSマネージドインスタンスはコストを最適化するため、必要に応じて複数のタスクを大規模インスタンスに自動的に配置する。タスク配置は継続的に監視、最適化し、ワークロードをより少ないインスタンスに統合して、アイドル状態(空)のインスタンスを削減、利用し、終了させることで、コンテナ化されたアプリケーションについて、高い可用性とコスト効率の両方を実現する。

セキュリティが最優先

 Amazon ECSマネージドインスタンスでは、セキュリティが最優先事項だ。このサービスは、コンテナ専用に構築されたOS「Bottlerocket」で動作し、このOSへのセキュリティパッチと更新プログラムの自動適用を通じて、セキュリティ態勢を維持する。包括的なセキュリティアプローチによってメンテナンスされた安全な環境で、コンテナ化されたアプリケーションを稼働させ続けることができる。

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