JetBrainsは個人や組織におけるCI/CDツールの利用状況を調査した「The State of CI/CD in 2025」を発表した。
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JetBrainsは2025年10月6日(中央ヨーロッパ時間)、個人や組織におけるCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ツールの利用状況を調査した「The State of CI/CD in 2025」を発表した。
同調査は、個人・組織におけるCI/CDツールの利用状況や直面している課題、CI/CDとAI(人工知能)の統合状況を調査したものであり、フルタイムのテクノロジー関連職に就く805人から回答を得たという。
調査によると、個人と組織で最も好まれていたのは「GitHub Actions」だ。62%の個人、41%の組織が利用していると回答した。
個人では次いで「GitLab CI」(24%)、「使用していない」(16%)、「Jenkins」(14%)だった。一方、組織ではGitLab CI(34%)、Jenkins(31%)、「Azure DevOps Server」(14%)だった。
調査では、回答した組織の32%が2種類、9%が少なくとも3種類のCI/CDツールを併用していると回答しており、大企業ほどその傾向は顕著だったという。
JetBrainsは300件の回答を分析し、複数のツールを併用する背景や理由を次のように考察している。
CI/CDワークフローにおけるAIの活用状況については、73%が「全く使用していない」と回答。9%が初期のテスト段階、6%がワークフローの一部で活用しているものの、定常的なAIの利用は2%、本格的な導入は1%にとどまり、ほぼ初期段階の状況にある。
CI/CDワークフローへのAI導入における最大の課題は「ユースケースが不明確/価値が不明確」(60%)だった。次いで「AIが生成した結果への信頼性の欠如」(36%)、「データプライバシーに関する懸念」(33%)が挙がっており、信頼性やセキュリティも課題となっている。また「明確なオーナーシップの欠如や内部抵抗といった組織の準備不足」(19%)も、導入を妨げる要因として挙がっていた。
スピーディーなアプリケーション・サービス開発が求められ、CI/CDの重要性が増す中、多種多様なツールが登場している。これからCI/CDに取り組む企業にとっては、個人や組織の利用実態を知る上で、一つの参考となるだろう。
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