本Tech TIPSでは、Googleスプレッドシートの作業効率を上げる「裏技」5選を紹介する。手動入力をなくす「カレンダー自動表示」、データが簡単に復元できる「バージョン履歴」、資料整理がはかどる「1セルに複数リンク」格納術。さらに、共同編集者にデータを見せない「シート非表示」、瞬時に多言語化する「GOOGLETRANSLATE関数」の5つだ。知らなきゃ損するこれらの便利な機能の使い方を解説する。これらの機能をマスターし、日々の作業を劇的に効率化しよう。
対象:Googleスプレッドシート(Windows 11)
Googleスプレッドシートの「裏技」5選Googleスプレッドシートを毎日使っていても、その真のポテンシャルを引き出せているだろうか。そこで本Tech TIPSでは、一見地味ながらも、一度知ったら手放せなくなる「隠れた便利機能」や「裏技」を厳選して紹介する。これらのテクニックをマスターすれば、作業効率が劇的に向上するはずだ。
日付を入力する際、「2025/10/22」といったように、手動で入力していないだろうか。手動の入力はミスを誘発するし、入力するセルが多いと時間もかかってしまう。
Googleスプレッドシートでは、簡単な設定で、セルをダブルクリックするだけで自動的にカレンダーを表示し、そこから日付を選択できるようにすることが可能だ。入力ミスの防止にもつながるので、日付を入力するようなセルに使いたいワザだ。
これで設定したセルをダブルクリックすると、カレンダーが表示され、日付の選択ができるようになっているはずだ。特定の期間内の日付のみ入力可能にしたい場合は、[条件]プルダウンで[指定した期間内の日付]を選択し、その下に表示された入力ボックスに期間の開始日と終了日を入力、「データが無効の場合」欄で「入力を拒否」を選択するとよい。これで指定した期間外の日付を選択すると、[問題が発生しました]ダイアログが表示されて、選択した日付が入力できないようになる。
セルのダブルクリックで「カレンダー」を出現させる(4)
セルのダブルクリックで「カレンダー」を出現させる(5)Googleスプレッドシートで共同編集をしていると、誰かが誤って大事なデータを消してしまうといったミスが起きることがある。また、複雑な計算式をいじる前に戻りたい、といった場合もあるだろう。
そのような場合、ファイルが変更されるたびに自動で記録される「変更履歴」機能を使うと、いつでも以前の状態に復元することが可能だ。
これで、選択した日付時点の状態にシート全体を戻すことができる。万一、大事なデータを削除してしまっても、変更履歴から戻すことが可能だ。
変更履歴機能を使って過去に戻る(1)Googleスプレッドシートでは、関連する資料やWebサイトへのリンクを、1つのセルにまとめて表示可能だ。資料整理や目次作成の際に、見栄えも効率も良くなるワザだ。
完成したセルにマウスポインターを合わせると、設定したリンクがメニュー形式で表示される。
1つのセルに「複数のリンク」を格納する(1)非公開のシートや作業用のシートなど、共同作業している相手に見せたくないデータがある場合、「シートの非表示」機能が便利だ。単なる行や列の非表示と異なり、シート自体を見えなくできる。
操作方法は簡単で、非表示にしたいシートタブの上で右クリックするか、シート名の右側にある[▼]をクリックし、表示されたメニューから[シートを非表示]を選択するだけだ。
再表示したい場合は、画面左下にある[≡(すべてのシート)]アイコンをクリックして、非表示になっているシート名を選択するだけである。
シートが1枚しかない場合、[シートを非表示]は選択できない。
またシートにアクセスできるユーザーなら誰でも、非表示のシートを再表示できる。つまり、この機能だけで他のユーザーがシートを閲覧/操作するのを完全に阻止することはできない点に注意してほしい。
Googleスプレッドシートならではの強力な関数が「GOOGLETRANSLATE」だ。特定のセルにあるテキストを、瞬時に別の言語に翻訳して表示できるため、海外の取引先データや多言語対応リストの作成に威力を発揮する。
例えば、「A1」セルに入っている日本語のテキストを英語に翻訳するといった場合は、以下のようにGOOGLETRANSLATE関数を記述すればよい。
=GOOGLETRANSLATE(A1, "ja", "en")
翻訳元の言語を自動判定させたいような場合は、第2引数に「"auto"」と指定すればよい。例えば、「A1」セルに入っている言語を自動で判別して、フランス語に翻訳する場合は以下のように記述する。
=GOOGLETRANSLATE(A1, "auto", "fr")
第2引数(翻訳元)と第3引数(翻訳先)にそれぞれ指定する「言語コード」は、国際標準規格「ISO 639-1」で定められた2文字のコードでよいようだ。Wikipediaの「ISO 639-1コード一覧」の「639-1」列が参考になるだろう。
いちいち翻訳サービスを使って翻訳しなくても、目的の言語のシートが作成できるので、他の言語に変換したいような場合は便利だろう。
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.