仮想化というと、サーバの統合による台数削減がまず頭に浮かぶ。しかしこの技術の利用シーンはそれだけでに留まらない。より広い意味でのITコスト削減とITサービスの向上につながるさまざまな用途がある
仮想化では、本来は物理サーバにインストールされるソフトウェアを、仮想マシンとして扱う。この「仮想マシン化」自体が、カプセル化やハードウェア非依存といった、システムの展開と運用における大きなメリットをもたらす。今回は、このメリットを、具体的なシステム展開例とともに紹介する
ハイパーバイザの「VMware ESX」をベースに、サーバ運用の自動化と円滑化のためのさまざまな機能を組み込んだのが「VMware Infrastructure 3」だ。仮想マシンを無停止で別の物理サーバに移動することで、ハードウェアのメンテナンスを楽にしたり、自動的に各物理サーバ上の負荷を調整したり、低コストで可用性を確保したりすることができる。今回はこれらの有用な機能について解説する
VMware Infrastructure 3はハイパーバイザの「VMware ESX」と、管理ソフトウェアの「VirtualCenter」から成っている。では、これらはどのようにほかの要素と連携して、サーバ仮想化環境を作り上げるのだろうか。今回は、VMware Infrastructure 3による仮想化環境の全体像を紹介する