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テクノロジでより良い未来を作るためには変化を恐れずじっくりと準備――日本で働く米国人ワーキングマザー経営者の格闘記Go AbekawaのGo Global!〜MarkLogic編(後)(2/3 ページ)

エンタープライズ NoSQLを提供する「MarkLogic」の日本支社長、三浦デニース氏へのインタビュー。後編は、夫婦とは何か、ワーキングマザーへのアドバイスなど、三浦氏のキャリア(人生)に焦点を当てて、話を伺った。

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今日一日をしっかりやれれば、それでいい


阿部川“Go”久広(Hisahiro Go Abekawa)

阿部川 社長として、同時に二人のお子さんの母親として、心掛けていることはありますか?

三浦 いつも仕事と家庭、二つのことを平行して同時に考えています。「子どもたちの今日のスケジュールはどうだったかな」とか「夜、何か予定があったかしら」などと同時に、「営業の誰々は今どの顧客と何の案件で会っているか」「重要顧客とのディナーの予定はいつだったか」などを考える感じです。これらをバランスよくやるのは、そう簡単ではありません。

 毎朝、自分にこう言い聞かせます。「今日一日をしっかりやれれば、それでいいのだ」と。そして毎週月曜日の朝は、「今週一週間をしっかりやれば、それでいい」と。犠牲にしなければならないことは、もちろん多々あります。しかしそれでもやってこれているのは、母であることに、情熱を感じるからです。

 同時に私は、マークロジックでの仕事に、今私たちが創り出しているこの世界に、情熱を感じています。これは単なる仕事ではありません。テクノロジがより良い未来を必ず創り出すことを、私は心の底から信じています。

 母であること、素晴らしいテクノロジに携わっていること、この二つが私を動かす情熱の源です。おそらく、いつもちょっと寝不足かもしれません。でも、永遠にこの状態が続くわけではありません。

 子どもたちはじきに大きくなりますし、マークロジックも次のステージへの進化を遂げるはずだからです。今のところ私はどちらにも必要とされているようですので(笑)、できる限りのことを成し遂げたいと思います。

東京はシリコンバレーよりも生産的に仕事ができる

阿部川 お子さんたちが生きていく将来の環境をまさに今、創っている。それがあなたのプライドなのですね。実際に働いてみて、日本の東京と米国のシリコンバレーでワーキングマザーが働く環境の違いをどう感じていますか?

三浦 私には東京の方が仕事がしやすいです。シリコンバレーでは、片道45分以上車に乗って通勤し、その間はハンドルを握ってイライラすることしかできません。しかし東京では、通勤中でもより生産的に仕事ができます。

 ノートPCを持ち歩いていれば、東京では電車やタクシーの中でも仕事はできますし、少し疲れたらカフェテリアなどで一息つくこともできます。たとえ夕方早めに退社しても、子どもたちが寝るまで一緒に時間を過ごし、その後自宅で仕事ができます。子どもたちとはメールでやりとりができますし、テクノロジのおかげで、どこにいても、どんな時でも、大抵はメールを読んだり返事したりできます。

 このように東京では効率よく生活できるので、毎日多くのことをやり遂げられるのです。シリコンバレーだったら、これほど楽しく、また生活しやすく毎日を送れるだろうか、と思います。

 ワーキングマザーとして気付いたことを二つお話しします。一つ目は、ノートPCを一人一台持つだけで、驚くほど生産性が上がり、ワークライフバランスに良い影響を与えることです。皆さん、ぜひノートPCを活用すべきですし、企業は従業員に提供した方がいいと思います。

 二つ目は、日本には外国人のワーキングマザーを対象にしたサービスが各種あることです。チャイルドケアサービスなどは、本当に重宝しています。私は、日本で働く全てのワーキングマザーがこのようなサービスを利用できるようになり、過度な負担を強いられることなく、仕事と生活の両立をできるようになればいいなと思います。

 生活するにも、仕事をするにも、日本は世界で一番素晴らしい環境の国だと思います。多くの素晴らしい人、モノが、この国には備わっています。

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