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国内大手6社が総力を挙げた活用加速を約束。パートナーエコシステムの拡充で、より安心して使えるDB基盤へと進化したOracle Exadata──Oracle Database Enterprise Cloud Infrastructure Summitレポートオンプレミスのクラウドサービスも登場し、全ての利用形態に対応(4/4 ページ)

国内主要SIer 6社がOracle Exadata活用の全面バックアップを強く宣言した。パブリッククラウドに加えてオンプレミス環境上のクラウドサービスも登場し、企業のあらゆる利用形態に対応。データベースに関して企業が抱える全ての課題を解決するシステム基盤として、Oracle Exadataはさらに進化した。[プライベートクラウド/データベース統合][Engineered System]

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Oracle Exadata誕生秘話─誰もやらないのなら自社でやるしかない! I/Oボトルネックの解消を目的に開発

photo 日本オラクル 執行役員 クラウド・システムズ事業統括の山本恭典氏

 基調講演の最後に登壇したのは、日本オラクルの山本恭典氏だ。氏は、「クラウド時代における最新のデータベース基盤〜Oracle Exadata Database Machine〜」と題してプレゼンテーションを行った。

 今日では高速かつ可用性の高いデータベース基盤として多くの企業で採用されているOracle Exadataだが、V1登場当初は「ベンダーロックインだ」「オラクルによる囲い込みだ」と警戒する声も聞かれたと山本氏は振り返る。だが、そもそもオラクルの狙いはそこにはなく、「データベースシステムのコスト肥大化や性能頭打ちの根本原因の1つである“ストレージI/Oのボトルネック”を解消したい」という思いを追求した結果がOracle Exadataとして結実したのであった。

 「I/Oボトルネックを解消するために、私たちはさまざまなハードウェアベンダーにBIOSやファームウェアの修正をお願いして回りました。ところが、『オラクルのためだけにやることはできない』『そんなことをしても意味がない』とにべもありません。『それなら、自分たちでやるしかない』と作り上げたのがOracle Exadataなのです」(山本氏)

 このように、Oracle Exadataの研究開発は「I/Oの高速化」を目的に始まったが、それに加えて2つのゴールが設定された。「簡素化」と「圧倒的なパフォーマンス」の実現だ。そして、これらを達成するための鍵となったのが「Smartシステム・ソフトウェア」である。

 「当社のハードウェアは特別な技術で構成されるわけではなく、コモディティ化した技術を活用し、その上にハードウェアの性能をフルに使い切るためのSmartシステム・ソフトウェアを実装しています。ハードウェアリソースを余すことなく使い切り、データベースを最も高速に動作させるために開発したものがSmartシステム・ソフトウェアなのです」(山本氏)

パブリッククラウド、オンプレミスのマネージドサービスでも提供し、企業が求める全ての利用形態に対応

 続いて山本氏は、Oracle Exadataのメリットを8つにまとめて説明した。

Exadata、8つのメリット

 このうち、最大の特徴であるパフォーマンスに関しては、あるストレージ製品とOracle Exadata X6のストレージサーバ(Oracle Exadata Storage Server)の比較データを披露。いずれもフラッシュメモリを搭載した最新鋭のストレージシステムだが、スループットで12倍、IOPSで2.5倍もOracle Exadata X6が高速だという。その理由を、山本氏は「データベース(Oracle Database)の開発元であるオラクルが、データベースをフルに活用するためのソフトウェア技術を開発しているから」だと説明する。

専業ベンダーのオールフラッシュ製品と比べた、Exadata X6のI/O

 この他、Oracle Exadataが事前構成/テスト済みですぐに高い性能を発揮し、なおかつ可用性を担保しながら高集約なデータベース統合を実現できることや、強固なセキュリティ機能を備えていることなどを、事例を交えて解説。また、データベースの“リカバリー”を確実に行うためのEngineered SystemsであるZero Data Loss Recovery Applianceを取り上げ、リカバリー時間を従来の3分の1、バックアップ容量を6分の1に削減した事例を紹介した。

 なお、Oracle Exadataをパブリッククラウド上でも使えるように、オラクルは「Oracle Database Exadata Cloud Service」を提供している。月額のサブスクリプションでOracle Exadataを利用できるため、CAPEX(運用コスト)の大幅な削減が可能となる。このサービスの意義について、山本氏は次のように話す。

 「お客さまとお話ししていると、『開発環境としてOracle Exadataを使いたいけど、利用期間は半年で十分』『とにかく、今すぐにOracle Exadataを使いたい』といったご要望をいただくことが少なくありません。また、たとえパブリッククラウドであっても、オンプレミスと同じ環境を使いたいというお客さまも多数を占めます。そうしたニーズにお応えするサービスがOracle Database Exadata Cloud Serviceです。このサービスでは、オンプレミスと全く同じOracle Exadataを利用しているため、互換性などについて一切心配せずにお使いいただけます」

Oracle Database Exadata Cloud Serviceの特徴

 さらに、山本氏は「Exadata Cloud Service@Customer」も紹介した。これはユーザー企業のファイアウォールの内側でOracle Exadataをクラウドサービスとして提供するものだ。料金形態はサブスクリプション、または柔軟な従量課金モデルが用意され、これにはデータベースとオプションのライセンスが全て含まれる。法規制やネットワーク遅延などの問題からパブリッククラウドを使えないシステムで極めて有効な選択肢である。

「Exadata Cloud Service@Customer」とは

 最後に山本氏は、「オラクルは今、製品/サービスの研究開発チームと、それを取り巻く組織が一体となり、Oracle Exadataのさらなる開発を進めています。テクノロジーの分野でオラクルはNo.1の存在であり、その力を凝縮した製品がOracle Exadataです。ぜひ皆さまのシステムで広くご活用いただき、その価値を実感していただきたいと思います」と呼びかけて講演を終えた。

 以上、ここでは有力パートナー6社の代表者も迎えて開催したOracle Database Enterprise Cloud Infrastructure Summitの基調講演の要旨を紹介した。

 第7世代となるX6が登場したOracle Exadataは現在、オンプレミスだけではなく、パブリッククラウドサービス、そしてオンプレミス環境上に配置されるクラウドサービスとしても利用することが可能となった。企業が求める全ての利用形態に対応したわけである。また、その活用に際しては国内ユーザー企業のシステムを知り尽くした主要なシステムインテグレーターから総力を挙げたサポートを得ることができる。「自社のデータベースシステムに課題を感じている」「既存データベースも生かしたデータ活用を加速したい」と考える企業は、ぜひこれらのシステムインテグレーターにOracle ExadataをはじめとするEngineered Systemsの活用をご相談いただきたい。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年11月23日

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