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鳥取編:ITの仕事って、ホントに田舎でもできるんですよね?ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(25)(5/5 ページ)

ITエンジニアならば、PCとネットワークがあればどこでも働ける――それが本当なら、もっと鳥取にIT企業があっていいはずだし、もっとITエンジニアがいてもいいはずだし、もっとITの教育機関があってもいいはず。なのに、現実は……。U&Iターンの理想と現実、鳥取編は、人口減少に悩む倉吉市で町工場を営むトライアスリートが、鳥取県の「現実」を誠実にお伝えします。

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ITエンジニアの仕事はどこでもできるって本当?

 ここでひとつ、ITエンジニアの皆さんに教えていただきたいことがあります。

 「ITエンジニアの仕事は、PCとネットワーク環境さえあればどこでもできる」という話を、いろいろなところで聞きます。この情報を、私は鵜呑み(うのみ)にしていいのでしょうか?

 そうであれば、わざわざ数少ない鳥取県の求人を探さなくても、8135件もある東京の仕事の中から気に入ったもの選び、それを鳥取県ですることは可能ではないでしょうか?

 また、東京の仕事を鳥取でもすることが可能なのであれば、鳥取にもっとIT企業があってもいいのではないでしょうか。本社は難しいとしても、鳥取支店、鳥取ラボなど、もっとあってもいいはずです。

 でも実態は違うようです。

なぜUIターンを考えるのか


米子市から見る大山

 そもそも、皆さんはなぜ、UIターンを考えているのでしょうか。

 「一生、このまま都会で過ごすのか」「結婚して落ち着くところはどこなのか?」と今後の人生を考えている人もいるでしょう。

 また、私くらいのアラフォー世代だと、「そろそろ実家に帰って親の面倒を見ないといけないのではないか」、実家が会社経営をしていれば「親父の会社をこのままなくしてしまってもいいのだろうか」と、希望や欲とは別の「義務感」のようなものが先立っている場合も多いでしょう。

 「静かにのんびり暮らしたい」という願望はUIターンに踏み切らせる強烈な理由にはなり得ませんし、「自然がたくさんある」「食べ物がおいしい」などの一般的に言われている田舎の良いところも、「義務感」を凌駕(りょうが)するほどではありません。

 皆さんが田舎への移住に踏み切れない理由は何でしょうか?



 U&Iターンの理想と現実:鳥取編、次回はUIターンをされた方の「リアルな」経験談を紹介します。

@IT式 U&Iターンスタイル

全国各地のU&Iターンエンジニアたちが、地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えます。Uターン、Iターン、Jターンに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

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筆者プロフィール

蓑原康弘

ミノハラ製作所蓑原康弘

地方の町工場の2代目社長。異業種から製造業に入り、さまざまなギャップに困惑しながらも、プログラミングを習得し、山積みの経営課題をIoT導入で解決しています。

コラム:地方の町工場社長のマネジメントシステム論


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