大分編:別府に支社を作ったら、別府も緩やかに変化する――移住と仕事の相乗効果:ITエンジニア U&Iターンの理想と現実(39)(3/3 ページ)
温泉付き一軒家「フロムーン」で短期移住体験はいかが?――ご当地ライターがリアルな情報をつづる「UIターンの理想と現実」、大分編第3回は、別府の移住支援事情、地方に支社を作ることの意義などをお届けします。
別府に支社を作ったら、別府も緩やかに変化する
今まで別府にはゲーム会社がなかったので、別府に支社を作った時点でfuzzは、「別府でオンリーワンな会社」になりました。
このように「今までは存在しなかった会社や支社」ができると、地域にさまざまな変化が起きると私は考えています
U&Iターンを考えている人たちの仕事の幅が広がる
宮井さんも話されていたように、U&Iターンするのは「その地域に仕事を見つけた人」です。
移住をしたくても、仕事がなければ移住を断念してしまいます。でも「別府にゲーム会社がある」と、今まで別府に移住できなかったゲーム関連の職業の方々の移住の可能性が高まります。
地域の学生に、今まではなかった経験を与えられる
都会の学生は近くにさまざまなジャンルの会社があるため、インターンやアルバイトなどで希望の業種や職種の職業体験をする機会が多くあります。
しかし地方では、例えばゲーム業界に興味のある学生は「職業体験的なこと」が気軽にはできませんでした。どうしても経験したい場合は、都会のゲーム会社に泊まり込みでインターンに行くなどしないと難しかったでしょう。
fuzz別府支社は、ゲームプログラマーのインターンを実施したり、ゲームテスターのアルバイトを採用したりしてきました。このような求人は、今まで別府にはなかったはずですし、大分県内でも過去に少しあったくらいではないかと思います。
今までになかった職種や業種の求人が生まれれば、地域の人は新しい経験をする機会を得られます。それは、新たなスキルの土壌が地域に生まれることにつながります。
地域貢献
前回の記事で、別府に帰ってきてから温泉巡りや彼女作りにチャレンジしたことを書きましたが、地域の若者や子ども向けの教育活動なども行ってきました。
次世代向け教育活動としてやってきたこと
- 大分高専の非常勤講師
- 小学生向けワークショップで小学生と一緒にクロスワードパズルを作る
- 県内の学校でゲーム業界を目指している学生の進路相談に乗る
これらは会社の仕事ではありませんが、積極的に行ってきましたし、これからも(本業との時間が合えば)やっていきたいです。
理由は、教育したり、ゲームを作る楽しさを教えたり、現場の経験を語ったりすることが、地域の子どもや若者たちの刺激になるのではないかと思うからです。
何となく別府に支社を作ってみて
別府に支社を作った最大の利点は、「何より都会より住み心地がいい」ことでした。
会社の在り方として、「より社員が住みよい場所に会社を作る」のは、会社を継続していく意味で大事です。インターネットさえつながっていれば仕事ができる職種であれば、なおさらです。いろいろな業界の人に別府に支社を作ってほしいです。
一緒に温泉に入りましょう!
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筆者プロフィール
「fuzz」別府支社 支社長 安達圭司
大分高専を卒業後、福岡で6年間ゲーム会社に勤務。その後東京で1年間フリーランスとして活動したあと2016年に地元大分へUターン。
日々、別府温泉を堪能しながらゲーム作りにいそしんでいる。
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