ASP.NETによる開発はWindowsアプリ開発に似ている。だからこそ失敗しやすい。VB 6開発者に贈る新連載スタート。
powered by Insider.NET
ASP.NETは、.NET FrameworkにおけるWebアプリケーション(以降、Webアプリ)の実行環境であり、開発フレームワークである。開発環境としてMicrosoft Visual Studioを活用すれば、WebアプリをWindowsアプリのように容易に開発でき、開発言語としてVisual Basicも利用できるので、特にMicrosoft Visual Basic 6.0(以降、VB6)での開発経験がある場合には最適なWebアプリ開発手段である。
ただし、VB6と同じように開発してもまったく同じ動作になるわけではなく、“はまってしまう”場合も少なくない。もちろんこれはWindowsアプリとWebアプリで、その実行基盤に大きな違いがあるためである。
本連載ではこれまでVB6を使ってWindowsアプリの開発を行っていた方が、ASP.NETを使ったWebアプリの開発を始めることを想定し、Webアプリの基本的な考え方やベースとなる技術に触れつつ、実際にMicrosoft Visual StudioのWebアプリ開発用のエディション(無償)であるVisual Web Developer 2005 Express Edition(以降、Visual Web Developer)を使いながらASP.NETについて理解していただくことを目的とする。
なお、言語については、Visual Basic 2005(VB 2005)を使用するが、言語に関する解説は行わないため、別記事(「改訂版 プロフェッショナルVB.NETプログラミング」など)を参照していただきたい。
ASP.NETについての解説に入る前に、今回は、実際にVisual Web Developerを使ってどのようにWebアプリを作ることができるのか、まずは簡単なWebページの作成を体験していただきたい。
作成するWebページは、テキストボックス、ボタン、ラベルを配置し、ボタンをクリックすると、文字列“Hello World”とテキストボックスに入力された文字列を結合してラベルに表示するWebページである。VB6を使ってこういったプログラムを作成する方法については、すでに想像がついているのではないだろうか?
では、さっそくWebページを作成する手順を見ていくことにしよう。
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.