struts-config.xmlは、Strutsアプリケーションの動作を規定する、コアともいえる設定ファイルです。Strutsアプリケーションの仕様書といってもよいでしょう。StrutsDocを利用すれば、このstruts-config.xmlに記述されている内容を、あたかもJavadocで生成したような形式で出力できます。
なお、執筆時点のバージョンのStrutsDocは、Sturts 1.1だけをサポートしており、Antのタスクとして提供されています。
SturtsDocは、SourceforgeのStrutsApplicationsのページからダウンロードできます。ダウンロードのリンクから、その時点での最新バージョンを入手してください。ここでは、strutsdoc-0.4.zipを使用します。
次に、入手したファイルを展開します。本稿では、「C:\java\jakarta\strutsdoc」に展開したものとします。StrutsDocは、Antのタスクとして提供されているので、Antの設定ファイルであるbuild.xmlに定義を行います。
<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS"?> |
SturtsDocの本体である「strutsdoc-0.4.jar」を使用するには、クラスパスの設定を行ってから、taskdefタグにて定義を行います。
参考:Eclipseを使用している場合には、[ウィンドウ(W)]メニューから[設定(P)]を選択して表示される、[設定]ダイアログの[Ant]ツリー選択時に表示される[クラスパス]タブで(1)の設定と、[タスク]タブで(2)の設定を行うことができます。この設定を行った場合、build.xmlには(3)の設定を記述するだけで十分です。
また、StrutsDocタスクの属性には下記の要素を設定します。
属性名称 | 説明 | 必須 | |
---|---|---|---|
destdir | StrutsDocを出力するフォルダ | Yes | |
webxml | web.xmlの場所を示すフォルダ | Yes | |
servlet | web.xmlの中で定義されているAction Servletの名前 | action以外の場合はYes | |
では、Struts 1.1に添付されているサンプルである「struts-example.war」を例に、試してみましょう。run-strutsdocターゲットを指定して、Antから実行します。
Eclipseの場合、コンソール上に「BUILD SUCCESSFUL」というメッセージが表示されます。また、api配下にstrutsフォルダが作成されていることを確認します。
api配下のstrutsというフォルダ内に「index.html」というHTMLファイルが作成されているので、ブラウザで開いて中身を確認します。
このHTMLファイルの中身は、3つのフレームから構成され、左上がモジュールの選択項目、左下にはActionやActionFormなどのコンテンツがフォルダ形式で表示されています。任意の設定をクリックすると、右側のメインウィンドウにその詳細が表示されます。
このように、XMLで記述されているため理解しづらい「struts-config.xml」の内容を、Action、Form Beans、Forwards、Message Resources、Plug-Insというカテゴリごとに分類された、JavaDocライクな表示で確認できるようになります。
なお、StrutsDocはAntのタスクなので、struts-config.xmlを更新するたびに繰り返し生成することが可能で、同期を取ることも容易に行えます。
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