仮想化技術やクラウドの登場によって、これまでの静的なネットワークの在り方が根本から見直されつつあります。本稿では、SDN(Software-Defined Networking)を実現するための標準の1つである「OpenFlow」について解説します。
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■更新履歴
【2016/06/16】最新状況に合わせて内容を確認の上、更新しました。
【2011/12/12】初版公開。
今までコンピュータのネットワークは、どちらかといえば“静的な”存在でした。組織変更や新しいサービスの投入に合わせてネットワーク構成の変更が必要な場合には、ネットワーク管理者が関連する機器それぞれの設定変更をマニュアル操作で行っていました。
しかし、サーバ仮想化やクラウドの登場により、現在はこうした静的なネットワークの在り方が根本から見直されてきています。
例えば、サーバ仮想化のおかげで、何台ものサーバが突如としてネットワーク上に現れたり、「ライブマイグレーション」によって、突然サーバがネットワークのある部分から別の部分へ移動したりといったことが起きるようになりました。ネットワークも、これらに適応した柔軟かつ迅速な構成変更が求められるようになっています。
あるいは、クラウドの登場によって、1つのデータセンター内で複数の顧客の通信をそれぞれセキュアに分離したり、ルーターやファイアウォールなどのネットワーク機器を顧客ごとに迅速に調達・接続し、自動的に構成したりすることが求められるようになりました。
こうしたネットワークに対する新たな要求に対して登場したのが、“ソフトウェアによってネットワークの構成などをプログラミングできるようにしてしまおう”とする「SDN(Software-Defined Networking)」のコンセプトです。
OpenFlowは、このSDNを実現するための標準の1つです。
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