実験
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Linuxにはディストリビューションと呼ばれる配布パッケージがいくつも存在する。各ディストリビューションの構成は、OSのコアとなるカーネルは基本的に共通(大手ディストリビュータはリリース版そのものではなく、パッチを適用した中間バージョンをテストして用いている場合もあるが)で、インストーラ、付属ツール、ローカライズ、そして初期設定値に違いがある。この部分の完成度の違いで使い勝手や設定方法が大きく変化する。そのためLinuxを利用する場合、ディストリビューションの選択は重要な要素となる。本稿では、ソフトウェアRAIDをサポートしているディストリビューションの中から、Red Hat Linux 7.2を選択した。
本稿でRed Hat Linux 7.2を用いたのは、以下の3つの理由からだ。
- FastTrak TX2000用デバイス・ドライバのサポート対象ディストリビューションに含まれていること(Red Hat Linux 7.2以外では、同じくRed Hat Linuxのバージョン6.2/7.0/7.1に対応している)。
- Red Hatはインストーラ(anacondaと呼ばれる)が、ソフトウェアRAIDボリュームへのシステムのインストールに対応している。
- ext3ファイルシステムをサポートしている。
これらの点から、Red Hat Linux 7.2がRAIDを用いたファイル・サーバの構築に最も適していると判断した。3.のext3ファイルシステムについては本稿では詳しくは触れないが、大きなパーティションを扱う場合、従来のLinux標準のファイルシステム「ext2」よりも、ext3はファイルシステム・チェック(fsck)に要する時間が大幅に短縮されている点がメリットとなる。ext3のより詳細な説明は、ext3開発の中心でもあるRed Hatの提供するext3に関するホワイトペーパーなどを参照していただきたい。
Red Hat Linuxの入手方法は、Red Hat Linuxオフィシャル・サイトに詳しく解説されている。ブロードバンド接続とCD-R/RWドライブがあれば、CD-ROMのISOイメージをダウンロードして起動可能なCD-ROMを作成する方法が容易だろう(コラム「Red Hat Linux 7.2日本語版のインストールCD-ROM作成法」を参照)。Red Hatは最もメジャーなディストリビューションでもあるため、Linux系雑誌/書籍の付録CD-ROMに収録されている場合も多い。もちろんRed Hat Linux 7.2のパッケージ版(DeluxeおよびProfessional版が提供されている)を購入すれば、完全なインストール・ディスクに加えて、商用アプリケーション/フォントと、オンライン・サポートが提供されるようになる。
いずれにしろ、何らかの手段を用いて、Red Hat Linux 7.2日本語版のインストールCD-ROM(2枚組)を準備できたことを前提として話を進めていく。
Red Hat Linux 7.2日本語版のインストールCD-ROM作成法 Red Hat Linux 7.2のインストールCD-ROMは2枚組であり、CD-ROMのISOイメージも2つ提供されている。ISOイメージは日本語版と英語版で別々に提供されているので、日本語版のISOイメージをダウンロードしていただきたい。ダウンロード元はRed Hatが運営するftp.redhat.comまたはそのミラーサイトから行う。Red Hatのftpサーバは込み合うことがあるので、できれば日本国内のミラーサイトを用いる方がよいだろう。日本国内のミラーサイトは、「日本国内のミラーサイト」に紹介されている。 ダウンロード・ページの「Red Hat Linux 7.2日本語版のダウンロード元FTPディレクトリ」にあるファイルのうち、「enigma-i386-disc1-ja.iso」と「enigma-i386-disc2.iso」の2つのファイルをダウンロードする。それぞれのファイルが、Red Hat Linux 7.2日本語版のCD-ROM1とCD-ROM2に対応している。ISOイメージ・ファイルからCD-Rディスクを作成する方法は、CD-Rライティング・ソフトウェアのマニュアルを参照していただきたい。ほぼすべてのCD-Rライティング・ソフトウェアがISOイメージの書き込みに対応しているはずだ。 |
関連リンク | |
ext3に関するホワイトペーパー | |
Red Hat Linux のダウンロードの方法 | |
日本国内のミラーサイト | |
Red Hat Linux 7.2日本語版のダウンロード元FTPディレクトリ |
「PC Insiderの実験」 |
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