実験
中古PC活用講座パート2【RAID構築編】
10. ソフトウェアRAIDの再構築の実際−−パーティションの構築
澤谷琢磨
2002/04/02
|
|
1. 新しいハードディスク上でパーティションを元の構成に合わせて分割する
まずは交換した新しいハードディスク上にパーティションを作成しなければならない。パーティションの作成は、fdiskコマンドを用いて行う。「実験:中古PC活用講座」で用いたcfdiskが使えれば簡単な作業なのだが、残念なことにcfdiskはRed
Hat Linux 7.2のutil-linuxから外されてしまったので、ここではfdiskコマンドを利用する。
# fdisk /dev/hdg
The number of cylinders for this disk is set to 77545.
There is nothing wrong with that, but this is larger than 1024,
and could in certain setups cause problems with:
1) software that runs at boot time (e.g., old versions of LILO)
2) booting and partitioning software from other OSs
(e.g., DOS FDISK, OS/2 FDISK)
コマンド (m でヘルプ): p
ディスク /dev/hdg: ヘッド 16, セクタ 63, シリンダ 77545
ユニット = シリンダ数 of 1008 * 512 バイト
デバイス ブート 始点 終点
ブロック ID システム
コマンド (m でヘルプ): n
コマンドアクション
e 拡張
p 基本領域 (1-4)
p
領域番号 (1-4): 1
最初 シリンダ (1-77545, 初期値 1): 1
終点 シリンダ または +サイズ または +サイズM または +サイズK (1-77545, 初期値 77545): +24M |
|
fdiskによるパーティションの作成 |
fdiskは、パーティションを構築したいハードディスクのデバイス名(ここでは/dev/hdg)を付けて実行する。画面の下線が付いている部分は、ユーザーが入力を行ったところ。 |
|
|
「p」コマンドは、現在のパーティションの構成情報を表示する。ここではまだ何も設定していないので、何も表示されない |
|
|
「n」コマンドで、パーティションを新規作成する |
|
|
ここでは先頭の基本パーティションを作成したいので、「1」を入力する |
|
|
最初のシリンダは「1」 |
|
|
終点は、ここでは容量(Mbytes)で指定するため、「+24M」を入力する |
|
このような手順で順次すべてのパーティションを、故障前のハードディスクと同じ順番で作成していく。最終的には、画面「fdiskのパーティション構築後の表示」のように、まず破損前のディスクとパーティションの容量、順番が一致したことを確かめる。ただし、この時点でfdiskを終了してはならない。続いてパーティション・タイプの変更を行う必要があるからだ。
コマンド (m でヘルプ): p
ディスク /dev/hdg: ヘッド 16, セクタ 63, シリンダ 77545
ユニット = シリンダ数 of 1008 * 512 バイト
デバイス ブート 始点
終点 ブロック ID システム
/dev/hdg1
1 49
24664+ 83 Linux
/dev/hdg2
50 71163 35841456
83 Linux
/dev/hdg3 71164
77251 3068352 83 Linux
/dev/hdg4 77252
77545 148176 5 拡張領域
/dev/hdg5 77252
77545 148144+ 83 Linux |
|
fdiskのパーティション構築後の表示 |
2.パーティション・タイプをLinux(0x83)からLinux raid 自動検出(0xfd)に変更する
パーティションのサイズを確定したならば、続いてパーティション・タイプを変更する。画面「fdiskによるパーティション・タイプの変更」は、先頭のパーティション(/dev/hdg1)のパーティション・タイプを、「Linux(0x83)」から「Linux
raid 自動検出(0xfd)」に変更する過程を示したものである。
コマンド (m でヘルプ): t
領域番号 (1-5): 1
16進数コード (L コマンドでコードリスト表示): fd
領域のシステムタイプを 1 から fd (Linux raid 自動検出) に変更しました |
|
fdiskによるパーティション・タイプの変更 |
|
|
「t」でパーティションタイプを変更する |
|
|
パーティション・タイプを変更したい領域の番号を選ぶ |
|
|
変更先のパーティション・タイプを入力する。ソフトウェアRAIDの場合、「fd」となる |
|
この処理を、拡張パーティション以外の全パーティションに施すことで、RAID用パーティションの確保作業はすべて終わったことになる。結果を再度「p」コマンドで確認したうえで、「w」コマンドで実際にハードディスクに書き込む。
コマンド (m でヘルプ): p
ディスク /dev/hdg: ヘッド 16, セクタ 63, シリンダ 77545
ユニット = シリンダ数 of 1008 * 512 バイト
デバイス ブート 始点 終点
ブロック ID システム
/dev/hdg1
1 49
24664+ fd Linux raid 自動検出
/dev/hdg2
50 71163 35841456
fd Linux raid 自動検出
/dev/hdg3 71164
77251 3068352 fd Linux raid 自動検出
/dev/hdg4 77252
77545 148176 5 拡張領域
/dev/hdg5 77252
77545 148144+ fd Linux raid 自動検出
コマンド (m でヘルプ): w
領域テーブルは交換されました!
ioctl() を呼び出して領域テーブルを再読込みします。
警告: DOS 6.x 領域を作成、または変更してしまった場合は、
fdisk マニュアルページにある追加情報を参照してください。
ディスクを同期させます。 |
|
fdiskによる最終確認とディスクへのパーティション・テーブル書き込み |
|
|
「p」コマンドでパーティションの設定内容を最終確認する |
|
|
「w」コマンドでここまで設定した内容が、ハードディスク上のパーティション・テーブル領域に書き込まれる |
|
|
|
System Insider フォーラム 新着記事
- Intelと互換プロセッサとの戦いの歴史を振り返る (2017/6/28)
Intelのx86が誕生して約40年たつという。x86プロセッサは、互換プロセッサとの戦いでもあった。その歴史を簡単に振り返ってみよう
- 第204回 人工知能がFPGAに恋する理由 (2017/5/25)
最近、人工知能(AI)のアクセラレータとしてFPGAを活用する動きがある。なぜCPUやGPUに加えて、FPGAが人工知能に活用されるのだろうか。その理由は?
- IoT実用化への号砲は鳴った (2017/4/27)
スタートの号砲が鳴ったようだ。多くのベンダーからIoTを使った実証実験の発表が相次いでいる。あと半年もすれば、実用化へのゴールも見えてくるのだろうか?
- スパコンの新しい潮流は人工知能にあり? (2017/3/29)
スパコン関連の発表が続いている。多くが「人工知能」をターゲットにしているようだ。人工知能向けのスパコンとはどのようなものなのか、最近の発表から見ていこう
System Insider 記事ランキング
本日
月間