実験
中古PC活用講座パート2【RAID構築編】
5. ソフトウェアRAIDの構築−−RAIDボリュームの作成
澤谷琢磨
2002/03/30
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2.ソフトウェアRAIDボリュームの作成
RAID用パーティションの準備ができたならば、続いてソフトウェアRAID用ボリュームの作成に移る。画面「ソフトウェアRAIDボリューム作成画面」は、/bootディレクトリを割り当てることになる、「hde1」と「hdg1」から構成されるRAID
1ボリュームの作成方法を示している。
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ソフトウェアRAIDボリューム作成画面 |
RAID用パーティション設定後に、ソフトウェアRAIDボリュームを作成し、その上にファイルシステムを構築する手順について、同じく/bootを例として解説する。 |
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「マウントポイント」として「/boot」を選択する |
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「ファイルシステムタイプ」は「ext3」を選択する。なお、swapパーティションの場合は、「swap」を選ぶと、自動的に「マウントポイント」が「<利用不可>」に切り替わる |
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「RAIDレベル」は「RAID1」を選ぶ |
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「RAIDメンバー」では、RAIDとして束ねたいパーティションを選択する。RAID
1の場合は2つ選択する必要がある。ここではプライマリIDE(IDE1)のマスタ・ドライブである/dev/hdeの先頭のパーティション「/dev/hde1」と、セカンダリIDE(IDE2)のマスタ・ドライブの先頭パーティション「/dev/hdg1」を選択している。この2台で構築したRAIDボリュームが、/dev/md0〜md3のいずれかのデバイスとして割り当てられる。その上にファイルシステムを構築したうえ、/bootとしてマウントされることになる |
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すべてのパーティションの設定を終えた後、Disk Druidに表示されたパーティション構成は、表「Disk Druidにおいて表示されるパーティション構成」のとおりとなった。この構成図は再構築の際に必要となるので、メモしておくこと。
デバイス |
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開始 |
終了 |
容量(Mbytes) |
タイプ |
マウントポイント |
/dev/hde |
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/dev/hde1 |
1 |
3 |
24 |
ソフトウェアRAID |
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/dev/hde2 |
4 |
4465 |
35001 |
ソフトウェアRAID |
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|
/dev/hde3 |
4466 |
4847 |
2996 |
ソフトウェアRAID |
|
|
/dev/hde4 |
4848 |
4865 |
141 |
拡張領域 |
|
|
/dev/hde5 |
4848 |
4865 |
141 |
ソフトウェアRAID |
|
/dev/hdg |
|
|
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/dev/hdg1 |
1 |
3 |
24 |
ソフトウェアRAID |
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/dev/hdg2 |
4 |
4465 |
35001 |
ソフトウェアRAID |
|
|
/dev/hdg3 |
4466 |
4847 |
2996 |
ソフトウェアRAID |
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|
/dev/hdg4 |
4848 |
4865 |
141 |
拡張領域 |
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/dev/hdg5 |
4848 |
4865 |
141 |
ソフトウェアRAID |
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RAID Device 0 |
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35000 |
ext3 |
/home |
RAID Device 1 |
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2996 |
ext3 |
/ |
RAID Device 2 |
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141 |
swap |
|
RAID Device 3 |
|
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23 |
ext3 |
/boot |
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Disk Druidにおいて表示されるパーティション構成 |
Disk Druidは容量の大きいドライブに若いデバイス番号を割り当てるよう設計されているようだ。仮想的なデバイスである「RAID
Device(md)」の順番をユーザーの思うとおりに制御することはできない(これはLinux自体の制限によるものではない)。 |
ソフトウェアRAIDボリュームに固有の設定はここまでで、以降は通常のRed Hat Linux 7.2のインストール手順と何ら変わるところがないため、ここでは割愛させていただく。
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