実験
中古PC活用講座パート2【RAID構築編】
6. ソフトウェアRAIDの構築−−動作確認
澤谷琢磨
2002/03/30
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3.インストール後の動作確認
Red Hat Linux 7.2インストール終了後の再起動が成功したならば、ソフトウェアRAIDが正常に動作しているかどうかの確認を行う。mdドライバによるRAID
1ボリュームの再構築*1はインストール中にバックグラウンドで行われるが、今回のように35Gbytesもの大容量RAIDボリュームがあると、インストール中にRAIDボリュームの構築が間に合わず、インストール終了後にも再構築が継続される場合がある。なお、ソフトウェアRAIDボリュームのステータスは、/proc/mdstatで確認できる。
*1 RAID 1の場合、2台のハードディスク間で記録データの同期をとってデータを整合させる動作のこと。リビルド(Rebuild)とも呼ぶ。再構築の最中でもRAIDボリュームへのアクセスは可能だが、アクセス速度は非常に遅くなる。 |
# cat /dev/mdstat
Personalities : [raid1]
read_ahead 1024 sectors
md3 : active raid1 hdg5[1] hde5[0]
144448 blocks [2/2] [UU]
md1 : active raid1 hdg3[1] hde3[0]
3068288 blocks [2/2] [UU]
md0 : active raid1 hdg2[2] hde2[0]
35840896 blocks [2/1] [U_]
[>....................]
recovery = 2.3% (1690756/71681792) finish=61.8min speed=18869K/sec
md2 : active raid1 hdg1[1] hde1[0]
24000 blocks [2/2] [UU]
unused devices: <none> |
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ソフトウェアRAIDドライバmdのステータス表示 |
rootでログインして、コンソール上で以下のコマンドを入力すると、現時点でmdドライバによって管理されているRAIDボリュームの情報が表示される。 |
画面では、35Gbytesのmd0ボリュームをインストール中に構築できなかったため、インストール後に再度ボリュームの構築が続いている。ディスク内容の不整合の発生を避けるため、できれば再構築が終わるまでほかの作業はしない方が無難だ。/proc/mdstatには再構築の進行状況を示すゲージが表示されるが、ここに表示される残り時間はあまり当てにならない。今回のテスト環境では、35Gbytesのmd0ボリュームの再構築にはちょうど40分を要した。
構築したRAIDボリュームはOSからどのように見えるか
複雑な手順を経て構築したソフトウェアRAIDだが、ファイル・サーバとしての運用中に、ユーザーがRAIDの存在を意識させられることはほとんどない。ファイルシステムにアクセスしている限り、RAIDボリュームかどうかは分からないからだ。
しかし、細部を見るとソフトウェアRAIDであることはすぐに分かる。例えば、mountコマンドを引数なしで実行すると、「/dev/md?」で始まるデバイス名が複数表示される。
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Linuxから見たソフトウェアRAID |
ファイルシステムとしてアクセスする限り認識することはないが、Linuxから見ると、ソフトウェアRAIDを構成する要素はすべてデバイス・ファイルとして認識されている。管理者(root)は、その気になれば、ソフトウェアRAIDドライバを介さずに各デバイスにアクセスできることを認識しておく必要がある。
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すでに何度か説明してきたが、ソフトウェアRAIDのステータスは/proc/mdstatに随時モニタされているため、必要なときにはすぐに状態を知ることが可能だ。また、再構築の開始など重要な情報はsyslogによって/var/log/messagesファイルに記録される。ロギングの仕組みが整っているのは、カーネル本体にRAIDドライバなどが組み込まれた強みといえるだろう。
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