キーワード最新プロセッサ関連用語集 デジタルアドバンテージ |
PCを構成するパーツのうち、最も変化の激しいものといえば、今も昔も間違いなくプロセッサ(CPU)だろう。最近は、PC市場の多様化により、プロセッサの種類は増加傾向にあり、機能も用途によって異なってきている。またインテルとAMDやほかのx86プロセッサ・ベンダとの開発競争は相変わらず熾烈で、新製品の発表も途絶えることなく行われている。
このように変化の激しいプロセッサの動向を追い続けるには、用語のチェックが必須だ。しかし、プロセッサがPCパーツのなかで最も重要なものの1つである以上、特にPCの管理や維持、購入を担当する人は、動向のチェックを怠るわけにはいかない。そこで本ページでは、最新製品を含むプロセッサおよび関連用語を集めて一覧にしてみた。参考にしていただきたい。
デスクトップPC向けプロセッサ |
■Pentium 4 インテルが2000年11月21日に発表した、Pentium IIIの後継となるデスクトップPC向けプロセッサ。ソフトウェア的にはx86アーキテクチャのプロセッサであるが、内部的には、Pentium Pro以降続いてきたP6マイクロアーキテクチャを大幅に改良した、NetBurstマイクロアーキテクチャを採用して…… |
■Pentium III Pentium IIの後継プロセッサとして、インテルが1999年3月2日に発表したP6マイクロアーキテクチャのデスクトップ向けx86プロセッサ。Pentium IIをベースに、ストリーミングSIMD拡張命令(Streaming SIMD Extension)が追加されたのが特徴といえる…… |
■Celeron インテル製x86プロセッサのブランド名の1つで、Pentium II/III/4に対するローエンド版に位置付けられている。初代のCeleronは、Pentium IIプロセッサのローコスト版として1998年初頭に発表された。その後、Celeronのコア設計は何回か大きく変更されており、そのたびに性能や機能が向上している…… |
■Athlon AMD社の第7世代x86プロセッサのうち、デスクトップ向け製品のブランド名。Athlonの最初のバージョンは1999年6月23日に発表された。マイクロアーキテクチャはAMD-K6-2やAMD-K6-IIIなど第6世代から一新され、高速化と高機能化が図られている…… |
■Duron AMD社が2000年6月19日に正式発表したバリュー/エントリ・クラスのデスクトップPC向けx86プロセッサのブランド名。ラテン語の「持続する」という意味の「durare」と「ユニット」を意味する「-on」を組み合わせてこう命名された…… |
ノートPC向けプロセッサ |
■モバイルPentium III-M インテルのモバイルPC向けx86プロセッサ。「モバイルPentium III」の後継として2001年7月31日に登場した。製造プロセスの0.13μmへの微細化や2次キャッシュの512Kbytesへの増量、新しい省電力技術(拡張版SpeedStepテクノロジ、Deeper Sleepモード)の採用など、大幅な改良が施されている…… |
■モバイルPentium III インテルのモバイルPC向けx86プロセッサ。「モバイルPentium II」の後継として1999年10月26日に登場した。デスクトップPC向けx86プロセッサである「Pentium III」とソフトウェア・モデルやマイクロアーキテクチャはほぼ同じだが、モバイルPCに搭載すべく消費電力や発熱を抑える設計がなされている…… |
■低電圧版モバイルPentium III インテルのモバイルPC向けx86プロセッサ「モバイルPentium III」の1種。基本的な仕様はモバイルPentium IIIと同じだが、より低い動作電圧に対応することで、消費電力と発熱量を低減している。最初に登場したのは、2000年6月20日に発表された600MHzのモデルである…… |
■超低電圧版モバイルPentium III インテルのモバイルPC向けx86プロセッサ「モバイルPentium III」の1種。同シリーズに含まれる「低電圧版モバイルPentium III」よりさらに低い動作電圧に対応することで、消費電力と発熱量を低減している。基本的な仕様はモバイルPentium IIIや低電圧版モバイルPentium IIIと同じだ…… |
■モバイルAthlon 4 AMDの第7世代x86互換プロセッサ「Athlon」をベースにした、ノートPC向けプロセッサ。ミッドレンジからハイエンドのセグメントをモバイルAthlon 4が、バリュー(エントリ)ノートPCのセグメントをモバイルDuronがカバーする。最初に発表されたのは2001年5月14日である…… |
サーバ/ワークステーション向けプロセッサ |
■Pentium III-S Intel社のサーバ/ワークステーション向けx86プロセッサ。アーキテクチャはPentium IIIをベースとしている。コアは開発コード名「Tualatin(テュアラティン)」で、2001年5〜8月にかけて、1.13GHzと1.26GHzの2モデルが出荷開始されている…… |
■Pentium III Xeon Intelのサーバ/ワークステーション向けx86プロセッサの1種。Pentium IIIをベースに、2次キャッシュの増量、マルチプロセッサ(SMP)対応、電源などの強化がなされている。また、全世代のPentium II Xeonと比べると、ストリーミングSIMD拡張命令(SSE)のサポートが追加されている…… |
■Itanium インテルの64bitプロセッサのための命令セットアーキテクチャ「IA-64」を採用する、最初のマイクロプロセッサ製品のブランド名。「Merced」という開発コード名で呼ばれていたもの。2001年5月に正式発表され、各社からこれを採用したサーバやハイエンド・ワークステーション製品が出荷されている…… |
■Athlon MP AMDの第7世代x86互換プロセッサ「Athlon」シリーズにおけるサーバ/ワークステーション向けプロセッサのブランド名。2001年6月5日に発表されたAthlon MPの最初のバージョンは、基本的にAthlonのマイクロアーキテクチャを踏襲しつつ、デュアル・プロセッサ構成(SMP)をサポートするなど、機能が拡張されている…… |
SIMD命令セット |
■SIMD 1つの命令で、複数のデータを同時に処理すること、もしくはそのための命令のこと。マルチメディアデータを取り扱うマイクロプロセッサや、DSP、スーパー・コンピュータなどにおいて実装されている…… |
■ストリーミングSIMD拡張命令 IntelのPentium IIIで拡張され、新しく導入された、マルチメディア処理向けの命令セット。従来のMMXテクノロジを機能拡張して、浮動小数点データ型に対する処理性能などを向上させている…… |
■ストリーミングSIMD拡張命令2 Pentium 4で導入された、SSE(ストリーミングSIMD拡張命令)の拡張機能。従来のSSEと比べると、64bit倍精度浮動小数点データ×2の同時演算などの機能が追加あるいは強化されている…… |
■3DNow! 3Dグラフィックス描画や音声/画像データ処理などのマルチメディア処理を高速化するために、米AMD社が開発した拡張命令セット。1998年5月に発表されたx86互換プロセッサのAMD-K6-2に初めて実装された…… |
■エンハンスト3DNow! AMDが開発したマルチメディア処理高速化のための命令セット「3DNow!」を拡張したもの。Athlonプロセッサで初めて実装された…… |
■3DNow!プロフェッショナル AMDが開発したマルチメディア処理高速化のための命令セット「エンハンスト3DNow!」に、IntelのストリーミングSIMD拡張命令(SSE)互換機能を追加した技術。モバイルAthlon 4で初めて実装された…… |
■MMX 画像処理や音声信号処理のような、大量の計算処理を高速に実行する必要がある用途において、複数のデータに対して同じ処理を同時に実行可能にするための、x86アーキテクチャ向けの仕組み、もしくはそのための拡張命令セットのこと…… |
省電力技術 |
■SpeedStepテクノロジ インテルのノートPC用プロセッサ「モバイルPentium III」シリーズで採用された動作クロック周波数と動作電圧の両方を同時に切り替える省電力技術。2001年1月19日に発表されたモバイルPentium III-600MHz/650MHzに初めて搭載された…… |
■拡張版SpeedStepテクノロジ インテルがモバイルPC向けのx86プロセッサ「モバイルPentium III-M」に初めて搭載した省電力技術。SpeedStepテクノロジをベースに、バッテリ利用時でもOSなどソフトウェアからの要求に応じて、最高性能を発揮できる状態に切り替えられるよう改良されている…… |
■PowerNow!テクノロジ AMDが開発したノートPC向けプロセッサのための省電力技術。2000年6月27日に発表されたx86互換プロセッサ「モバイルAMD-K6-2+」の動作クロック550MHz版、および533MHz版で公式にサポートが表明された。モバイルAMD-K6-III+やモバイルAthlon 4、モバイルDuronにも搭載されている…… |
「PC Insider キーワード」 |
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