2011年5月に発売された「Flash Professional CS5.5」では多くの新機能が追加されています。自動保存とリカバリ、オートステージサイズ、スマートフォン用アプリ書き出し(パブリッシュ)、USB接続でのモバイル(Android)のテスト、といろいろありますが全体的にはスマートフォンに関するアップデートがたくさんありました。
今回は、その中でも今までのFlash Proで使えなかったスマホアプリ開発向けの「デバイスカメラ」「加速度センサ」「GPS」の3つについて、コピペ(コピー&ペースト)で使える簡単なActionScriptのサンプルコードを交えて、Adobe AIR/FlashベースのiPhoneアプリ開発について説明します。
なお、本稿では、iPhoneベースで説明していきますが、Androidアプリを作成する場合も分かるように説明を加えておきます、「AIR for iOS」と記載している部分は「AIR for Android」と置き換えてください。
「はじめての○○」……といえばやはり「Hello World」。まずは文字を表示するだけの簡単なサンプルを作ってみましょう。まず、用意するものは以下のような4種類の大きさのアイコン用の画像です。iPad用を含めると、6種類必要になります。以降、サイズは、すべてピクセル単位です。実際の大きさよりも縮めて表示しています
Flash ProでのiOS(iPhone/iPad/iPod touch)アプリ開発には「iOS Developer Program」への登録とMac OS XとXcodeの開発環境が必要です。Androidでは特に必要ありません
プロビジョニングファイルの作成は非常に簡単です。まず始めにテストに使う端末を登録します。
端末登録は「iOS Provisioning Portal」の「Device」メニューで端末IDを登録するか、Xcodeのオーガナイザで登録するかの2通りがあります。
筆者はiPadとiPhoneの2台を登録していますが、必要なものだけで大丈夫です。
次に、プロビジョニングファイルと証明書を作成します。こちらはiOS Provisioning Portalの「Home」メニューに作成アシスタントがあります。
アシスタントに従って作成していくと特に問題なく証明書とプロビジョニングファイルを作成できます。途中で入力するAppIDは後で必要になるので控えておいてください。
ダウンロードした証明書をダブルクリックするとキーチェーンアクセスが開きます。
ここで設定したパスワードはパブリッシュの際に使うので覚えておいてください。
プロビジョニングをダブルクリックすると、Xcodeのオーガナイザが開いて自動的に登録されるようになっています。証明書は後で使うためにキーチェーンアクセスで「p12」ファイルを書き出しておきます。Androidについては後述します。
次ページでは、Flash Pro上でプロジェクトを作成し、簡単な「Hello World」アプリとカメラアプリを作ります。
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