HTMLやJavaScriptなどWeb技術でiOSやAndroidのネイティブアプリを作れる「ハイブリッドアプリ開発」を紹介します。
「PhoneGap」とは、カナダのNitobi社が開発を行っているスマートフォン向けのハイブリッドアプリケーション制作のためのフレームワークです。JavaやObjective-Cを書かなくても、HTMLやCSS、JavaScriptだけで、iOS(iPhone/iPad/iPod touch)・Androidアプリを作成できます。
HTMLやJavaScriptといったWebアプリケーションの技術を使って、iOSやAndroidのネイティブアプリを開発する手法を、「ハイブリッドアプリケーション開発」と呼びます。単なるWebViewを使ったWebアプリケーションではなく、フレームワークによって提供されているAPIを通じて、ネイティブ機能を使えます。
PhoneGapはいくつかあるハイブリッドアプリケーション制作フレームワークの内、現在最も知名度のあるフレームワークの1つです。Dreamweaverの新機能としてもサポートされており、今後さらに注目を浴びると予想されます。今連載においても、今後Dreamweaver CS 5.5での開発について触れていく予定です。
PhoneGapは、MacintoshでもWindowsでも開発可能です。開発に必要な環境は下記の通りです。
iOSアプリ開発をする場合、作ったアプリを実機転送・配布する際に、iOS Developer Programに参加することが必須です。Androidでは、特に費用が掛からずに制作〜配布まで行えるので、本稿ではWindowsを使ったAndroidアプリ開発に焦点を当て、セットアップの方法〜HelloWorldまでを説明していきたいと思います。
Androidアプリは、Javaを用いて作られているため、まずはJDK(Java SE Development Kit)をインストールすることから始めます。
まずは、オラクルから提供されているJDKをダウンロードしましょう。2011年7月現在最新版は、JDK 6 Update 24です。
JDKダウンロードをクリックし、ページ遷移したら、プラットフォーム選択で本稿では「Windows」を選択します。
64bit環境でも、32bitのWindows版をダウンロードしましょう。なぜなら、Android SDKが64bitに対応していないからです。インストーラがダウンロードできたら、起動してインストール画面に沿ってインストールを行ってください。
Android開発を行うために、Android SDKはなくてはならないものです。
Android Developersで無償提供されているので、こちらもダウンロードを行います。EXE形式のインストーラを使用することを推奨します。
ダウンロードしたら、インストーラを起動して、ウィザード画面に沿ってインストールを行います。途中でインストール先を聞かれるので、覚えておきましょう。後でインストール先を参照する場面があります。
インストールが終了すると、「Android SDK and AVD Manager」が起動します。適用可能なパッケージを自動的に検索するので、全てキャンセルして構いません。[Choose Package to Install]画面もキャンセルします。
メイン画面が表示されたら、左カラムで[Available packages]を選択し、右画面で[Android Repositry]にチェックを入れ、[Install Selected]をクリックします。利用規約を読んで問題なければ、インストールを行いましょう。
多少時間がかかると思いますが、これが完了したら、Android SDKのセットアップは完了です。
次ページでは、引き続き環境設定を行います。
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