リアルタイム性を追究したチャットやコラボレーション機能が話題のGoogle Wave。Waveの仕組みを解き明かすインタビュー。Waveでニコ動は作れるのか?
2009年6月、開発者向けイベントGoogle I/Oで突如発表された「Google Wave」。リアルタイム性を追究したチャットやコラボレーション機能が話題となっています。
一方で、当初はサービスを利用できるユーザーが限られていることもあって、いったい何ができるサービスなのか、何がすごいのか、などなど活発な議論が巻き起こっています。
そんな中、2009年6月10にパシフィコ横浜にて開催された「Google Developer Day 2009」に合わせて開発チームが来日。メンバーの1人David Wang氏(以下、ワン氏)に話を聞くことができました。
Google Waveの概要については、Google I/O 2009でのデモンストレーションムービーや下記の記事を参照してください。
当時Google Waveという名前はまだなく、社内では「Walkabout」というコードネームで呼ばれていたそうです。その後、グーグル創業者のラリーとセルゲイへのプレゼンテーションを経て正式なプロジェクト化への承認を獲得したWaveチームは、スタッフを追加して本格的に活動を開始しました。
「現在では、50人ほどのスタッフがGoogle Waveにかかわっています。マウンテンビューオフィスの数名のスタッフを除いて、大半のメンバーはオーストラリアのシドニーにあるグーグルのオフィスで働いています」(ワン氏)
Walkaboutはオーストラリアのアボリジニに伝わる通過儀礼で、大自然の中を旅しながら半年もの日々を過ごして精神的な探求を行うというものです。米ABCの人気ドラマ「Lost」にも、Walkaboutをテーマにしたエピソードがあります。
Google I/Oでのデモ以外に情報がなかったため、Google Waveのシステムがどのように構成されているのか多くのユーザーが疑問に感じていたようです。実は、グーグルが公開した情報に多くの答えがあります。
「Waveに関する多くの答えは、Waveチームが公開したプロトコル仕様書にあります」(ワン氏)
例えば、Google Wave Federation Protocolの「Architectural Overview」には下記のように書かれています。
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