Windows XPやWindows Server 2003のリモート・デスクトップ接続では、16bit/24bitカラーが利用できる。デフォルトでは最大色数は16bitに制限されており、フルカラーで接続できない。フルカラーを利用するためには、サーバ側の設定を変更する。
対象OS:Windows XP Professional/Windows Server 2003
リモート・デスクトップを利用すると、リモートのコンピュータをGUI画面を使って操作することができる。Windows 2000 Serverでもこの機能(ターミナル・サービス)は利用できたが、カラーは最大256色(8bit)に制限されていた。だがWindows XP ProfessionalやWindows Server 2003では機能が改良され、ハイカラー(15bitもしくは16bit、3万2000色/6万5000色)やフルカラー(24bit、1600万色)も利用できるようになっている。
しかしWindows XPやWindows Server 2003のリモート・デスクトップ接続では、デフォルトでは最大16bitまでしか利用できないように制限されている。上の画面において、画面の色を「True Color」を選択しても、実際に接続してみると、16bitになってしまうのである。
これは、システムに対する無用な負荷を抑えるために、リモート・デスクトップのサーバ側で制限がかけられているためである。実際のところ、一般的なオフィス系アプリケーションやインターネット・アクセスなどの作業では、画面表示が16bitでも24bitでも見た目はほとんど何も違いはない。それならば、システムやネットワークに対する負荷の少ない16bitモードでも問題はないだろう。
だが場合によってはこの制限を変更したいこともある。画像や写真データの編集など、色や表現力を重視した作業を行う場合はフルカラーを利用したいだろうし(ただし十分高速なローカル・ネットワークなどで接続されている必要がある)、インターネットや低速なWAN/電話回線を経由してサーバをリモート管理する場合は、256色に抑えてネットワークの負荷を抑えたり、応答の低下を防いだりしたいだろう(何も設定せずに接続すると、デフォルトの16bitモードでつながってしまう)。
このような場合は、リモート・デスクトップのサーバ側の設定を変更して、利用可能な色数の制限を、デフォルトの16bitから変更しておけばよい。
リモート・デスクトップで利用可能な色数を変更するには、グループ・ポリシー・エディタを利用して、「ターミナル サービス」の設定を変更する。
まず[スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行する]で「gpedit.msc」と入力して、グループ・ポリシー・オブジェクト・エディタを起動する(ドメイン全体で設定を変更する場合は、Active Directoryのグループ・ポリシーを編集してもよい)。そして、[コンピュータの構成]−[管理用テンプレート]−[ターミナル サービス]の項目を開く。
次に、右側ペインにある[色の解像度を制限する]という項目をダブルクリックして開く。
デフォルトでは[未構成]となっているはずなので、[有効]を選択し、ドロップダウン・リストから希望する色数を選択する。フルカラーを許可したい場合は[24 ビット]を、256色に制限したい場合は[8 ビット]をそれぞれ選択する。[クライアント互換]を選ぶと、クライアントで希望した任意の色数が利用できる。
以上で設定は完了である。次回からリモート・デスクトップに接続すると、設定が反映されているはずである(現在使用中のセッションは変更されないので、いったん切断してから再接続する必要がある)。ただし色数を多くすると、その分サーバの負荷が増えるし、ネットワーク・トラフィックも増えるので、注意していただきたい。
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