「導入前のコンサルが強み」同期型eラーニングのマクニカ

2002/7/11

 マクニカは7月10日、米Centra Softwareの同期型eラーニング&コラボレーションソフトウェアの最新版、「CentraOne 6.0 日本語版」を、9月1日から出荷すると発表した。

 同製品は、企業内でのインタラクティブなeラーニングや、大規模なWebセミナー、Webミーティングなどに対応した同期型eラーニング&コラボレーションの統合プラットフォーム。同期型eラーニング用ソフトウェア「Centra Symposium 6」、Webセミナー用ソフトウェア「Centra Conference 6」、それにWebミーティング用ソフトウェア「Centra eMeeting 6」の3製品から構成される。

 CentraOne 6.0の新機能は、各ソフトウェアが同一プラットフォームを採用したこと、1台のサーバで複数の言語(13言語)に対応できること、オプションの「サテライトサーバ」機能によるトラフィックや冗長性の確保、「サーバサイドレコーディング機能」(セミナーやミーティングなどの内容をサーバで一括記録できる機能)、これまでログインなど一部にとどまっていたSSLに全面的に対応した点などが挙げられる。

 CentraOneは、世界の同期型eラーニング市場で大きなシェアを誇る製品で、日本では2002年7月現在で42社が同製品を採用している。現在ではeラーニングだけではなく、営業支援、オンライン商談、営業会議、顧客向けのプレゼンテーション、基幹アプリケーション導入に伴う教育など、幅広いソリューションを展開しているという。

 こうした利用についてマクニカ ネットワーク カンパニー Centraプロダクトマネージャ 夏目道生氏は、「eラーニング以外の用途は、こちらから積極的に提案したわけではない。eラーニングのために導入したユーザーが、新しい利用方法を考えたというのが本当のところだ」と語る。

 現在、eラーニングでは、非同期型・同期型のeラーニングや実際の集合研修などを統合するブレンディング(ブンレンデッド)などの第3世代eラーニングに注目が集まっている。こうした点を夏目氏に問うと、「Centraもほかの学習管理システムのLMS(Learning Management System)と連携させられる。例えば、ドーセントの『Docent Enterprise』では、CentraOneと標準で接続できるようになっている。また、CentraOneに用意されたAPIを利用することで、いかなるLMSなどとも連携させることが可能だ」という。

 マクニカでは、CentraOneでの2002年度の売り上げ目標を5億円としている。CentraOneは、前述したように同期型eラーニングソフトでは大きなシェアを誇る。他社の同期型ソフトとの違い、日本でも受け入れられる理由を夏目氏に聞くと、「さまざまな機能などもあるだろうが、日本では導入前のコンサルテーションに力を入れているからだと思う。ソフト自体の導入は意外と簡単にできるが、これをどう運用・管理するかなど、導入後のことまでを考えてコンサルテーションを行っている。これが他社よりも強い点だ」と語り、自信を見せた。

 同製品の価格だが、3製品まとめて100ネームドユーザー(100人の個人を限定したユーザー)まで利用可能なユニバーサルライセンスで1320万円。Centra Symposium 6単体ならば930万円(100ネームドユーザー)、Centra Conference 6とCentra eMeetingはそれぞれ590万円(100ネームドユーザー)となっている。

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