ニュースランキングで総まとめ、2004年のIT業界
2004/12/28
2004年の@ITニュース記事のページビューランキング(読者調査結果を除く)を集計したところ「今から分かるICタグ 基礎編」が1位となった。新技術に対する読者の興味の強さが明らかになった。「今から分かるICタグ〜課題克服は可能か」(15位)もランクイン。ICタグなどユビキタス関連の新技術は2005年も大きな注目を集めそうだ。
技術関連ではほかに「Oracleと比較するとPostgreSQLは使える? 使えない?」が9位に入った。「LinuxとWindowsのTCOを『勝手に計算』」(14位)、「Webブラウザだけじゃない、『Mozilla Japan』のミッションとは」(24位)も多く読まれた。システム構築の現場でオープンソースソフト、プロプライエタリソフトのどちらを使うかの選択を迫られる場面が増えたことが、背景にあるとみられる。
2004年はベンダの買収や事業統合も相次いだ。ターボリナックスを買収したライブドアの発表を報じた「ライブドア、ターボリナックスを買収してどうするの?」は7位にランクイン。ライブドアはその後、プロ野球参入をめぐって、さまざまなメディアで報道される有名企業になった。日立製作所、NECのルータ事業統合に関する記事「なぜ日立、NECはルータ事業を統合したのか?」も18位になった。
12月の発表で記事の掲載期間が短かったため上位にランクインしなかったが、12月にはオラクルによるピープルソフト買収や、シマンテックによるベリタスソフトウェアの買収なども報じた。ちなみにアットマーク・アイティとソフトバンク・アイティメディアの2005年3月の合併を報じた記事「@IT、ITmediaの運営会社が合併、新会社『アイティメディア』」はランキングの300位までに入らず、あまり読まれなかったようだ……。
低コスト/安価にかかわる記事が多く読まれる流れは2004年も同じ。ランキングでは、エントリ版のOracleデータベース発表を記事にした「打倒SQL Serverでケンカ腰、オラクルがOracle 10gを10万円に」が5位。Java開発ツールを1980円で発売する日本オラクルやサン・マイクロシステムズの記事「1980円でJDeveloper 10gを販売、オラクルの思惑は?」(21位)、「『びっくりするほど安価』で今夏登場予定、Java Studio Creator」(22位)などが読まれた。低コスト、安価は製品やサービス選択の基本条件となりつつあるようだ。
企業別ではグーグル、サン・マイクロシステムズのニュースが目立った。2004年8月に上場したグーグル関連では、2位に「Googleニュース日本語版、直リンク問題を抱えてスタート」が入った。11位には「Googleの新広告『AdSense』で儲かるのは誰?」がランクイン。「エンジニア募集中、グーグルが東京に開発センター設立」(44位)など日本発のニュースの多くが上位にランクインした。
サン・マイクロシステムズは製品発表のニュース記事が多く読まれた。19位に「『Solaris 10』『Java Desktop System』の正体が徐々に明らかに」が入り、22位に「『びっくりするほど安価』で今夏登場予定、Java Studio Creator」がランクイン。39位には「サンのSolaris 10戦略は『Linuxはお友達、レッドハットは叩く』」が入った。サンは2004年、守りから積極的な攻撃に転じたといえる。2005年は、2004年に発表した製品の成果が問われることになるだろう。
(編集局 垣内郁栄)
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