Weekly Top 10
日本語圏だけUbuntu話題にならず
2007/10/29
先週の@IT NewsInsightのアクセスランキングは第1位は「Ubuntu Linuxが注目される理由」だった。WindowsやMac OS Xの代替になりうるLinuxディストリビューションがあるとすればUbuntuだと言われている。デスクトップOSとして注目されつつあるUbuntuについてまとめた記事だった。
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Ubuntu、Fedora、Debian、SUSEを比較してみた
読者の指摘を受け、GoogleトレンドでLinuxディストリビューションの人気の推移を調べてみた。Googleトレンドは特定のキーワードが検索される回数の増減をグラフ化することのできるツールで、文字通り大まかなトレンドを把握できる。人気のバロメーターと見ることもできる。
「fedora、debian、suse」などのキーワードが2004年以来かすかな減少傾向が見て取れるのに反して、「ubuntu」というキーワードだけは2004年から一貫して上昇。特に10月に入ってからのグラフの傾きが顕著だ。
地域別に見ると、北欧諸国を中心にヨーロッパでUbuntuの検索回数が、ほかのディストリビューションに比べて多い一方、日本や台湾では「fedora」の検索が多いことが分かる。台湾ではfedoraとubuntuが拮抗しているのに対して、日本ではubuntuのグラフがきわめて短い。日本語圏ではUbuntuが、あまり話題になっていない様子がハッキリ読み取れる。
内外温度差の原因はどこに?
ドイツやハンガリーでSUSE Linuxが非常に強いなど地域性はある。しかし、日本語圏ほどUbuntuが話題になっていない地域は、Googleトレンドを見る限りほかにない。Ubuntuに対する日本国内と英語圏の温度差は非常に大きいと感じていたが、ここまで顕著な違いがグラフに出ると思わなかった。
これは何を意味するのだろうか? 迂闊(うかつ)な推測は控えたいが、記者には、言語や文化、経済活動の閉鎖性と関係しているのではないかと思われてならない。閉鎖性という言葉がネガティブなら、孤立性、あるいは自立性と言い換えてもいい。もしこれがUbuntuだけの話であれば、どうということはないのだが……。
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