日商エレクトロニクスは8月12日、同社が販売しているVirtual Iron Softwareの仮想化ソフトウェアの最新版、「Virtual Iron 4.4」を、9月末に提供開始すると発表した。この最新版の最大の特徴は、仮想化によってサーバ・ハードウェアの電力消費を節約する「LivePower」機能だ。ただし、試験的な実装にとどまっている。
LivePowerは、Virtual Iron環境で仮想マシンを実行する物理サーバのリソース利用率を常に監視。事前に設定されたポリシーに基づき、余裕がある物理サーバへほかのサーバの仮想マシンを自動的に移動し、できるだけ少数の物理サーバへの集約を図る。これによってサーバ・ハードウェアの消費電力を節約する。逆に、稼働中のサーバ機で、事前に設定されたリソース利用率を超える負荷が発生した場合には、電源を落としていたサーバ機に電源を再投入して、負荷を処理する。
LivePowerは、インテルの「Dynamic Power Node Manager」に世界で初めて対応したという。Dynamic Power Node Managerは、インテルの次世代プロセッサ「Intel Core i7」用のチップセットに実装される省電力機能。CPUの消費電力を監視し、OSやサーバ・ハードウェアと連携して、事前に設定された消費電力目標にしたがってシステムの消費電力を制御する仕組みを提供する。
Virtual Iron 4.4のライセンス価格は、1CPUソケット当たり24万8000円。日商エレクトロニクスでは同じく9月末に、単一サーバに利用を限定したVirtual Iron 4.4 Single Server Editionの無償ダウンロード提供も開始するという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.