イージェネラは9月24日、SAPジャパンとの連携を深めるための、国内における具体的な活動を発表した。イージェネラは10月1日に東京の同社社内にSAPコンピテンスセンターを設立。さらに国内でSAPを担当する専任者を任命するという。
イージェネラはx86 CPUを用いたミッションクリティカル用途向けブレードサーバ・システム「BladeFrame」を提供している。ネットワークやストレージ用のI/Oに専用のコントローラモジュールを用いた高度な仮想化技術が特徴。OSは専用のものでなくWindowsやLinuxを用いることができ、複数のブレードを組み合わせて、負荷分散やフェールオーバ、ディザスタリカバリの仕組みを特別なコンポーネントなしに構築できる。ゴールドマンサックスの元CTOが2000年に創設した企業で、金融機関を中心に、全世界で300社以上の顧客を有しているという。
来日した同社の社長兼CEO、マイク・トンプソン(Mike Thompson)氏は、他社のx86サーバ仮想化ソリューションと比較し、「仮想サーバと物理サーバの双方について、統合管理、HA(High Availability)、ディザスタリカバリを実現できるのは当社しかない」と話した。
イージェネラは2005年にSAPのグローバル・テクノロジー・パートナーとなっており、11カ国における28の顧客がBladeFrameでSAPを稼働しているという。SAPコンピテンスセンターは、すでに米国のイージェネラ本社とドイツのSAP本社に設置されている。また、イージェネラはこれまでWindows Server OS上のみでSAPをサポートしてきたが、9月24日(米国時間)にはLinux上でのSAP稼働についてSAPからの認定を取得した。
東京のイージェネラ日本支社内に設置されるコンピテンスセンターでは、BladeFrame上でのSAP利用のための構成検証やサイジングをSI業者などが実施できる。東京のコンピテンスセンターは米国やドイツのコンピテンスセンターと密接に連携していくという。
イージェネラ日本法人の社長 大木稔氏は、同社のSAPビジネス支援体制の強化により、今後1年で最低5社の顧客を獲得したいと語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.