シトリックス・システムズ・ジャパンは4月15日、アプリケーション高速化アプライアンスの「Citrix NetScaler」でWeb 2.0アプリケーションへの対応を発表した。
NetScalerは負荷分散、キャッシュ、データ圧縮、SSL処理、アプリケーション・ファイアウォールなど、さまざまな機能を備えた製品。米シトリックスのNetScaler製品グループ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー クラウス・オスターマン(Klaus Oestermann)氏は、競合他社が多数の製品で実現しているのと同じ機能を、1台で統合的に提供できるのはNetScalerの重要な優位性だと説明した。
今回の新機能は、キャッシュ/負荷分散に関するもの。サーバ側から情報をプッシュし、リアルタイム性を高めたアプリケーションにおいて、サーバ側の負荷を軽減することができる。
チャットやリアルタイム株価情報などで、ブラウザからのリロードなしにサーバ側から情報を更新できるようにするために、いくつかのテクニックが用いられている。例えば、Webブラウザからサーバにリクエストが送信されても、サーバはWebブラウザを待たせておき、情報更新などのイベントが発生したときにレスポンスを返すといった方法だ。コネクションが開いたままの状態が長くなり、サーバの資源を大量に消費する。こうしたアプリケーションは従来型のキャッシュ製品では対応ができない。
そこで、NetScalerの新機能「Web 2.0 Push」では、NetScalerが多数のWebブラウザを代表してサーバの情報ソースからのプッシュ情報を取得し、即座にWebブラウザに送ることができる。これにより、サーバの負荷が最大90%減少するという。シトリックスによると、この機能を搭載したのは業界初という。
「Web 2.0 Push」は、NetScalerの制御ソフトウェアであるNetScaler 9.0への機能追加という位置付け。NetScaler Platinum EditonあるいはEnterprise Editionのユーザーは4月15日より無償でダウンロードし、利用できる。
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