前回までは、MSXMLパーサとVBScriptを利用したアプリケーションの作成方法にフォーカスしてお話を進めてきました。これまでは、XML文書をいかにしてアプリケーションの中で活用していくかということが1つのキーポイントになっていました。つまり、ビジネスロジックやストレージにあたる部分との親和性を広げていくために、XMLを活用しようとしていたわけです。
確かにXMLは、データベースやロジックにさまざまなメリットを与えてくれます。どんなプラットフォームともアプリケーションを連携させることもできますし、XMLの持つ柔軟性をシステムに取り込んでいくこともできるでしょう。しかし、それだけがXMLのもたらすメリットなのでしょうか。いいえ、決してそうではありません。電子化された文書をインターネットなどの回線を通じて配信するために考えられた、という経緯を持つXMLならではのメリットもあります。それが、今回取り上げるユーザーインターフェイス(以下UIと略記)でのXMLの活用です。
XML文書は、Internet Explorerで表示するとツリー構造が表示されるだけです。内容を人間が読み取ることはできても、決してそれが理解しやすい状態でないことは、皆さんご存じのとおりです。しかし、この情報が意味のあるものだった場合、より見やすく表示したいと考えるのは普通でしょう。もちろん、それには解決策が用意されています。
では、実際にXM文書に対してUIを持たせる方法などを考察していきましょう。
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