プログラムから、UI生成にかかわる処理を行ってみることにしましょう。
UIを与えるために行われるXSLの適用は、実質上、XSLTを利用したXML文書の構造変換と同じことになります。つまり、XML文書の構造などを適切に変更することでUIが与えられているということです。従って、前回の内容とほぼ同等のコードを記述することで実現できると考えてよいでしょう。
Set Source = CreateObject("Msxml2.DOMDocument") Source.async = False stylesheet.async = False Source.transformNodeToObject stylesheet, result |
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上記の例は、前回ご紹介したものと同様です。DOMのオブジェクトに対してXML文書とXSL文書をロードして、transformNodeToObjectメソッドによって変換を実施し、saveメソッドで保存しています。UIの生成を行う際は、ファイルの保存をするのではなく、データをブラウザに対して返すようになるでしょうから、多くの場合、transformNodeToObjectメソッドではなく、transformNodeメソッドによって変換を行い、XMLプロパティなどから変換結果のドキュメント情報を取得するようになるでしょう。
いままでと少し見る方向を変えてXMLにかかわりましたが、いかがだったでしょうか。このようにして、XML文書は単なるデータ交換のメディアとしてだけではなく、ユーザーに対しての情報提供の意味を持った技術であることが理解できるでしょう。さまざまなクライアントが存在し、そしてさまざまなプラットフォームが混在している昨今のインターネット環境下では、このような技術をうまく活用していくことで、より柔軟性のあるWebアプリケーションを開発していくことができるのです。
XML文書を単なるデータの集合として扱うだけではなく、UIをアプリケーションとして提供していくための1つのメディアとしてとらえていくことで、また、新しい世界が広がってくることでしょう。
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