ポリシーファイルを生成したら、ポリシーファイルを基にベースラインデータベースを作成します。整合性チェックでは、このデータベースと比較されるのです。
ベースラインデータベースは、tripwireコマンドで作成します。
# /usr/sbin/tripwire -m i Please enter your local passphrase: Parsing policy file: /etc/tripwire/tw.pol Generating the database... *** Processing Unix File System *** Wrote database file: /var/lib/tripwire/atmarkit.twd The database was successfully generated.
tripwireコマンドのオプションを以下に示します。
ここで、多くのWarningが出るかもしれません。それらのほとんどは、指定されたファイルが存在しないという内容でしょう。そこでポリシーファイルの調整が必要になるのです。存在しないファイルやディレクトリを監査対象としても意味がありません。そこで、クリアテキストで作成されたファイルを再度確認してみましょう。
ベースラインデータベース作成時に「存在しない」とされたファイルやディレクトリが監査対象として指定されていないか確認します。記述があるようであれば、行頭に「#」を挿入してコメントアウトするか、その行を削除しましょう。ただし、パスが異なるだけで、実はファイルが存在する可能性もあることに注意してください。
これで、整合性チェックを行うための「一応の」準備は完了です。
実際に整合性チェックを実行してみましょう。ベースラインデータベース作成後、特に変更を行わなければ何も違反は警告されないでしょう。
# /usr/sbin/tripwire -m c Parsing policy file: /etc/tripwire/tw.pol *** Processing Unix File System *** Performing integrity check... Wrote report file: /var/lib/tripwire/report/atmarkit-YYYYMMDD-hhmmss.twr (中略) *** End of report *** Tripwire 2.3 Portions copyright 2000 Tripwire, Inc. Tripwire is a registered trademark of Tripwire, Inc. This software comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY; for details use --version. This is free software which may be redistributed or modified only under certain conditions; see COPYING for details. All rights reserved. Integrity check complete.
これで、整合性チェックは完了です。整合性チェックでのtripwireコマンドのオプションを以下に示します(既出コマンドは省略)。
整合性チェックの結果は標準出力およびレポートファイルに出力されます。この内容を確認するには、次のコマンドを実行します。
# /usr/sbin/twprint -m r -c tw.cfg -r "レポートファイル名" -L local.key -t 4
twprintコマンドのオプションを以下に示します。
レポートファイル名は整合性チェックを行ったときに表示されます。デフォルトでは/var/lib/tripwire/report/{ホスト名}-{日付}-{時間}.twrとなります。また、出力先は設定ファイルで変更できます。
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