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Windowsアプリケーションやコンソール・アプリケーションの.EXEファイルには、Windows OS上でユーザーが識別しやすいように、アプリケーション独自のアイコン(以降、アプリケーション・アイコン)を設定することができる。アプリケーション・アイコンはアプリケーション側で自由に指定可能だ。もちろん何も指定しなければOSのデフォルト・アイコンが使われるが、Visual Studio .NET(以降、VS.NET)でアプリケーションのプロジェクトを作成してそれをビルドした場合、基本的にVS.NETが用意したデフォルトのアプリケーション・アイコンが自動的に設定されるようになっている。
次の2つのアイコンは「VS.NETのデフォルトのアプリケーション・アイコン」と「Windows OSデフォルトのアプリケーション・アイコン」である(なお実行環境のOSはWindows XP Professional)。
本稿では.NETでアプリケーション・アイコンを変更する方法を解説する。
なお本稿ではVS.NETを活用した場合の方法を中心に解説する。.NET Framework SDKを利用する場合には、コンパイラ(C#:csc、VB.NET:vbc)に対して/win32iconオプションで.ICOファイル(=アイコン・ファイル)を指定すればよい。なお/win32resオプションを使用する場合には、/win32iconオプションを併せて使用することはできない。この場合、/win32resオプションに指定する.RESファイル(=リソース・ファイル)にアイコンを追加する必要がある。このリソース・ファイルの組み込み方法については、「TIPS:マニフェスト・ファイルをアプリケーションに組み込むには?」が参考になるだろう。
まずはVS.NETで独自のアイコンを作成してみよう。
これにはVS.NETの[ソリューション エクスプローラ]ウィンドウでプロジェクト項目を右クリックして、表示されるコンテキスト・メニューから[追加]−[新しい項目の追加]を選択する。これにより[新しい項目の追加]ダイアログが表示されるので、そこから「アイコン ファイル」のテンプレートを選択して実際に.ICOファイルをプロジェクトに追加する。
後はアイコン・ファイルをVS.NETのアイコン・エディタで編集すればよい。次の画面は実際にアイコン・ファイルを編集しているところだ。
なおC#の場合、VS.NETでWindowsアプリケーションやコンソール・アプリケーションのプロジェクトを作成すると、「App.ico」というアイコン・ファイルが自動的にプロジェクトに追加される。このアイコン・ファイルはデフォルトのアプリケーション・アイコンそのものである。従ってC#の場合はわざわざアイコン・ファイルを追加しなくても、このApp.icoをダブルクリックして編集するだけで、アプリケーション・アイコンを変更できる。
アイコン・ファイルの追加と編集が終わったら、次にそのアイコン・ファイルをアプリケーション・アイコンとして登録しよう。これは、プロジェクトのプロパティ・ダイアログから設定できる。
このダイアログを表示するには、[ソリューション エクスプローラ]ウィンドウでプロジェクト項目を右クリックして、そこで表示されるコンテキスト・メニューから[プロパティ]を選択すればよい。次の画面は、このダイアログを活用してアプリケーション・アイコンを実際に変更しているところだ。
上の画面の手順に従ってアプリケーション・アイコンを指定したうえで、プロジェクトをビルドすれば、それにより生成された.EXEファイルのアプリケーション・アイコンが変更されているはずだ。
カテゴリ:Windowsフォーム 処理対象:リソース
カテゴリ:コンソール・アプリケーション 処理対象:リソース
カテゴリ:クラス・ライブラリ 処理対象:リソース
カテゴリ:Visual Studio .NET 処理対象:リソース
使用ライブラリ:Iconクラス(System.Drawing名前空間)
関連TIPS:マニフェスト・ファイルをアプリケーションに組み込むには?
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