小手調べにASP.NETからOracleに接続してみよう.NETユーザー必見! Oracle 10gのお作法(1)(2/4 ページ)

» 2007年03月14日 00時00分 公開
[三谷亮太日本オラクル]

開発ツールの環境設定

 本稿で解説する開発環境は、以下のような前提とします。

  • Visual Studio 2005がセットアップ済み
  • Oracle 10gリリース2にアクセス可能
  • 接続先データベースにサンプルスキーマ(Scott)が存在する

 なお、Oracleデータベースにアクセスする環境がない方は、前述のOTNからトライアル版をダウンロードしてセットアップすることをお勧めします。

 セットアップについては、OTNに公開されている「意外と簡単!? Oracle Database 10g Release2 - Windows版」の「第1章 データベース構築の基礎編」を参考にしてください。

 また、Visual Studio 2005のバージョンがExpress Editionなどの場合、ODTは使用できませんが、ODP.NETはサポートされます。つまり、GUIを使ったコード生成はできませんが、手組みでコードを記述してODP.NETを使用することは可能です。今回はODP.NETのみを使用するため、Express Editionでも実装が可能な内容となっています。

ODP.NETおよびODTのインストール

 ODP.NETおよびODTは前述のOTNより無償でダウンロードすることができます。OTNのホームページ左側のメニューから、「テクノロジーセンター」の「.NET」リンクをクリックしてください(図3)。

図3 OTNのODP.NETダウンロードページ 図3 OTNのODP.NETダウンロードページ

 表示される「.NET Developer Center」の右側のメニューよりダウンロード可能です。なお、ODTをセットアップする際に同時にODP.NETもセットアップ可能です。ここでは次回以降のため、ODTとODP.NETを同時にセットアップします。Express Editionの場合はODP.NETのみをセットアップしてください。

 動作環境、対応OS、利用可能なOracleデータベースなどの確認を行った後に、ダウンロードしてください。ダウンロードしたファイルを実行すると、圧縮ファイルが展開され、「install」というフォルダが作成されます。このディレクトリにある「setup.exe」を実行するとOracle Universal Installerが起動します。

 すでにOracle Client 10gがセットアップされている場合は、ORACLE_HOMEを既存クライアントと同じ場所にすることをお勧めします。接続先データベースの設定やSQL*PlusといったアプリケーションはORACLE_HOMEごとに持つため、複数バージョンのOracle Clientを動作させたいなどの理由がなければ、まとめておく方が容易に管理できます。Oracle Clientが入っていない場合は、インストーラがデフォルトで表示するORACLE_HOMEを使用してください。

図4 Oracle Universal InstallerでORACLE_HOMEの設定 図4 Oracle Universal InstallerでORACLE_HOMEの設定

ODTインストールの注意

ODTをセットアップした後、環境によりVisual Studio 2005起動時に以下のような警告が出る可能性があります(複数のOracle Clientをセットアップしていると発生する可能性があります)。その場合は「Visual Studio 2005 コマンド プロンプト」より以下のコマンドを実行してください。<ORACLE_HOME>にはODTセットアップ時のORACLE_HOMEの完全パスを入力してください。

C:\>gacutil /i <ORACLE_HOME>\ODP.NET\bin\2.x\Oracle.DataAccess.dll

Visual Studio .NETと連動したヘルプのインストール

 ODTのダウンロードページでは、「VSNETDevToolHelp_Setup_ja_102.msi」というファイルもダウンロード可能です。これは日本語オンラインヘルプで、セットアップするとVisual Studio 2005上でODP.NET、ODT、ODE.NETに関するドキュメントが参照可能となります。

 Msiファイルを実行しセットアップを行った後に、Visual Studio 2005のヘルプから「Visual Studio 2005 連結ヘルプ コレクション マネージャ」を選択すると、図5の画面が表示されるため、「Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET Help」「Oracle Data Provider for .NET Help」の2つをチェックし、[VSCCの更新]をクリックします。これでVisual Studioの再起動後にヘルプが参照可能となります。

図5 Visual Studio 2005 連結ヘルプ コレクション マネージャ 図5 Visual Studio 2005 連結ヘルプ コレクション マネージャ

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