オラクル社が提供する3つの.NET環境用開発ツール「ODP.NET」「ODT」「ODE.NET」。Oracle 10gリリース2に対応した最新版を使って、Oracleデータベースを前提とした.NETアプリケーションの開発手法を解説する。(編集部)
前回「ODTを使ったVisual StudioからのPL/SQL開発」では、Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET(以下、ODT)を使ったアプリケーション開発と、ASP.NETと連携したストアドプロシージャのデバッグを行いました。今回はOracle Database Extensions for .NET(以下、ODE.NET)を使用した.NETストアドプロシージャの開発とデバッグについて説明します。
開発環境の準備としては、まずOracleデータベースにODE.NETをセットアップし、その後最新のバージョンにアップデートする手順となります。ODE.NETのセットアップや動作原理に関しては、@ITの記事「.NETでOracleアプリを作ろう」をご参照ください。
最新バージョンへのアップデートには、ODTのセットアップファイルである「ODTwithODAC10202.exe」を使用します。解凍後に「install」フォルダから「setup.exe」を実行し、Oracle Universal Installer(以下、OUI)を起動します。起動後、[インストールする製品の選択]の画面で、[Oracle Database Extensions for .NET 10.2.0.2.20]を選択して[次へ]をクリックします(図1)。
インストール先の選択画面で、既存のORACLE_HOMEを選択します(図2)。
[使用可能な製品コンポーネント]の画面で[Oracle Database Extensions for .NET 2.0]にチェックを入れます(図3)。もし、図4のような画面が表示された場合は、「OracleOraDb10g_home(xx)ClrAgent」のサービスを停止します(図5)。
OUIに戻り[次へ]をクリックすると、図6の画面が表示されます。
コマンドプロンプトを開き、表示されているディレクトリに移動してから、SYSDBA権限でSQL*PLUSにログインし、リスト1のように「DBMSClr.plb」パッケージを実行します。
D:\oracle\product\10.2.0\db_1\RDBMS\ADMIN>sqlplus sys/[パスワード] as sysdba Oracle Database 10g Enterprise Edition Release 10.2.0.2.0 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options に接続されました。 SQL> @DBMSClr.plb 〜 途中省略 〜 PL/SQLプロシージャが正常に完了しました。 エラーはありません。 SQL>
上記のスクリプトを実行したら[次へ]をクリックし、サマリー画面でインストールされるコンポーネントを確認後、[インストール]をクリックしてインストールを実行します。インストールが終了すればODE.NETの使用準備は完了となります。
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