Ciscoルータの起動は、NVRAMに格納されているコンフィグレーションレジスタの値によって起動モードが決定されます。「0x2102」のように16進の値になっており、末尾である4けた目の値の違いで起動モードが変化します。
4けた目の値 | 起動モード | 説明 |
---|---|---|
2〜F | Setupモード、ユーザーモード | Flash内のCisco IOSを起動する |
0 | ROMモニタモード | ROMモニタを起動する |
1 | Rxbootモード | ROM内のMini IOSを起動する |
SetupモードはNVRAMにstartup-configファイルが存在しない場合のデフォルト状態です。対話形式で基本設定の入力を促すメッセージが表示されるようになっています。ユーザーモードは、NVRAMにstartup-configファイルが存在する場合のデフォルト状態です。「>」というプロンプトが表示され、異なるモード(特権モード、グローバルコンフィグレーションモード、インターフェイスコンフィグレーションモード)になるとプロンプトが変わります。
RxbootモードとROMモニタモードはPOSTで異常が検出された場合に使用されるモードです。ROMのMini IOSを起動するとRxbootモードになり、NVRAMのCisco IOSが見つからない場合や、ROMのMini IOSが見つからない場合はROMモニタモードが使用されます。Rxbootモードの場合は「(boot)>」というプロンプトになり、ROMモニタモードの場合は「rommon 1>」というプロンプトが表示されます。
ルータを購入後、初めてルータに電源を投入した直後の起動時の状態を選択しなさい
a. ROMモニタモード
b. Rxbootモード
c. Setupモード
d. ユーザーモード
c
Ciscoルータは、NVRAMにコンフィグレーションファイルが存在しない場合、「Setupモード」で起動します。選択肢aの「ROMモニタモード」にアクセスするのは、Ctrl+Breakキーを押してルータを再起動した場合の状態です。FlashとROMのいずれかにCisco IOSかMini IOSが存在しない場合に使用されるモードです。選択肢bの「Rxbootモード」は、Mini IOSが起動するモードです。Mini IOSは、Cisco IOSの機能限定版で、Cisco IOSのソフトウェアバージョンの入れ替えなどに使用します。選択肢dの「ユーザーモード」は、NVRAMにstartup-configファイルが存在している場合の最初のモードです。
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