ITエンジニアのモチベーションを考える連載。第1回は、ITエンジニアが抱えるモチベーションの問題を事例を基に紹介。第2〜3回は、モチベーション診断ツールを掲載する。あなたのモチベータ(やる気のもと)を明らかにする!
前回の記事「やる気を数値化する『モチベーション診断ツール』」の文末で予告したとおり、今回はマネジメント層向けのモチベーション診断ツール「Manejin」の簡易版を掲載する。
@IT自分戦略研究所が2008年5月に実施した読者調査によると、読者の平均年齢は36歳だった。プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャとしてチームメンバーを指揮する立場の人、部下を率いていなくてもOJTで後輩を直接指導したり、プロジェクトでメンバーのサポートをしたりする位置にいる人が多いと思われる。
部下や後輩が自分の指示をきちんと聞き、仕事に精を出してくれれば苦労はない。だが、スケジュールどおりに仕事が進まなかったり、向上心がない、決定事項に文句ばかりいうなど、現実的にはさまざまな問題が起こる。「部下や後輩といえど人を動かすことには変わりなく、一筋縄ではいかないのがマネジメントの難しいところ」という声を耳にする。自分の部下や後輩には、どんなマネジメント方法が効くのか、今回は「先輩が部下や後輩のモチベーションをどう上げるか」を、診断ツールを使って考えていきたい。
Manejineを使うと、ある特定の部下や後輩に対し、自分がどういうかかわり方をしているかが分かる。「モチベーションは、個人の中に生まれるさまざまな欲求によって引き起こされる」という、モチベーションの欲求理論をベースにし、自分の部下や後輩指導における現状と今後の方向を示す。
これが分かると何に使えるのか? JTBモチベーションズ コンサルタント 野本明日香氏によると、「マネジメント方法には皆さん癖があります。その癖に応じて、『あなたはこういうスタイルだから、部下や後輩をこう刺激していくといいですよ』ということがManejinには書かれています」と説明する。Manejinは、部下や後輩のモチベーションの状態を踏まえたうえで、モチベーションを刺激する方法を実践につなぐ役割を果たす。
このManejin、「やる気」分析システムMSQ(前回の記事「やる気を数値化する『モチベーション診断ツール』」参照)で得た、延べ360組織、3万4000人以上の統計データを基に開発したのだという。今回は、その簡易版を用意したのでお試しいただきたい。
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