また、「補助線」というのも工夫して使うと非常に便利です。今回、屋根の棟部分を調整する際に使用しています。面は線を用いて自由に分割でき、消しゴムで消すこともできます。ただし、必要な線を消してしまうと、面自体が消えてしまう場合もあります。図10が、その例です。
最後に、オービットの便利な使い方を1つ。オービット動作中に、[Shift]キーを押している間はパン表示が機能します。つまり、視点変更は基本オービットで行って、移動したい場合は[Shift]キーを押し、縮尺を変えたい場合はマウスのスクロール ボタンで行うというようにすれば、かなり効率よく作業が行えると思います。
どんなモデルを作るかは、なかなか難しいですが、ぜひ、チャレンジしてみてください。なお、Google SketchUpには、ビデオチュートリアルも用意されているので、参考にすると、より複雑なモデルの作成も可能だと思います(参照)。
最後に、作成したモデルをGoogle Earthに配置してみましょう。Google SketchUpでモデルを開きます(先ほどより少し手を加えて、家っぽくなっています)。
Google Earthを起動して、配置したい位置を表示しておきます。今回は、大胆にも(!?)甲子園のマウンドに配置してみたいと思います。
Google SketchUpの[ツール メニュー]→[Google Earth]→[現在のビューを取得]を実行します。すると、Google Earthで表示していた地図が、白黒画像でGoogle SketchUpに取り込まれます。この操作で、Google SketchUpの配置する緯度、経度の情報が取り込まれます。
ちょっと分かりにくいので、拡大してみると……、確かに、甲子園のマウンドにあります。
次に、Google SketchUpの[ツール メニュー]→[Google Earth]→[モデルを配置]を実行します。Google Earthの甲子園の中に、作成したモデルが配置されました。
このように、Google SketchUpとGoogle Earthは簡単に連動できます。Google Earth上で表示されているさまざまなモデルも、このようにして登録されたものです。
非常に駆け足の部分もありましたが、3Dモデリングについて、以前よりはご理解いただけたのではないでしょうか?
今回は、ここまでとさせていただきます。次回は、Curl、および「Curl Apps Gallery」で紹介されている「Curl 3D Gallery」についてです。今回作成した3Dモデルの中や上を動き回ることができるので、お楽しみに。Curlについては以下の記事を参考に予備知識を得ておくと、さらにこの連載の理解が深まると思いますので、ぜひ参照しておいてください。
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尾松 秀紀(おまつ ひでき)
株式会社ベーシック(独立系受託ソフトウェア開発)所属。
Curlの開発暦は足かけ4年。「ほかの言語とは一味違ったところがあり、かなり魅力のある言語仕様」とは本人の弁。管理の傍ら、自ら新しい技術の積極的な習得を心がけている。
最近では、Curl Apps GalleryのCurl 3D Galleryを株式会社カールと共同開発。SourceForge.netにオープンソースとして公開。
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