アビームコンサルティングは2月18日、ERP技術者育成を目的とした「ERP(基幹業務システム)基礎講座」を専門学校に対して2009年4月から提供すると発表した。
講座を開設する専門学校は、情報系専門学校の岩崎学園「情報科学専門学校」と、駿河台学園「駿台電子情報専門学校」」の2校。両校の通常カリキュラムに組み込まれる。1年目は、ERP基礎講座として「ビジネス基礎」「ERP基礎」「プロジェクト基礎」を、2年目は、ERP応用講座として「業務プロセスモデリング」「ERPシステム基盤基礎」「開発応用」「ERPにおけるWEB開発」を提供する。学生は2年間をとおしてERP開発の基礎から応用までのスキルを習得する。
講師はアビームコンサルティングのコンサルタントが務める。講座は特定のベンダによるものではないが、アビームコンサルティングがSAP案件を得意としていることから、授業ではSAPに関する実例がテーマになる機会が多くなるとみられる。
講座開設によってアビームコンサルティングは、学生が、企業でのIT活用についての知識や、仕事に対する高い意識、実践力を身に付けることを期待している。将来的にはERPコンサルタントとしてのキャリアパスを見据えたうえで、実機を使った訓練などを通して開発者を育成する意向。「卒業後はアビームコンサルティングへ優先的に入社できる可能性が高い」(アビームコンサルティング 広報)とのこと。
企業では経営資源を一元管理できるERPシステム導入が増加傾向にあり、ERPシステムに精通した技術者の育成が急務になっている。
アビームコンサルティングは「今後も安定継続的に需要が見込めるERPシステムのビジネス市場に対して、質の高いERP技術提供を行っていく必要性を認識している」と述べている。一方、専門学校側も、学生たちの将来のキャリアのため、技術者として付加価値の高いスキルを獲得できる授業をを望んでいるため、両者のニーズが一致した形だ。
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