ユニットテストの実行と実行結果をレポートとして出力できる定番テストツールです。JUnitの詳細については下記記事をご参照ください。
■PMD
バグを検出するツールです。前述のFindBugsほど検出できるパターンは多くありませんが、ソースコードに対して検証を行うため、デッドコードやコーディング規約違反なども検出できます。
カット&ペーストでコピーしたと思われる重複したコードを検出します。
カット&ペーストしたコードでは、コピー元にバグがあるとそのバグをコピー先に広げてしまう可能性があり、1カ所のバグを修正する際にコピー先のコードも修正する必要があります。PMD-CPDは、コピーされたコードをユーティリティメソッドなどにまとめるので、ソースコードをメンテナンスしやすくするのに役に立ちます。
では、Limy Eclipseプラグインを利用して品質レポートを作成してみましょう。本稿では、Eclipse 3.5をWindows環境で利用する際の利用方法を紹介します。
■Limy Eclipse 1.5.8のインストール
Eclipseのメニューの[ヘルプ]→[新規ソフトウェア]から[インストール]ウィザードを起動し、Limyのアップデートサイトの以下のURLを追加して、Limy Eclipseプラグイン(2009年9月の原稿執筆時の最新版は、1.5.8)をインストールします(図2)。
■Limy Eclipseプラグインのセットアップ
Windows環境で利用する場合、Eclipseのデフォルトの設定では、PMD-CPDの実行でエラーになり正しく実行できません。Eclipseの起動オプションのJVMの引数で、デフォルトのファイルエンコーディングにWindows-31Jを指定することにより、問題を回避できます。
エンコーディングの指定を行うには、Eclipseのインストールディレクトリにあるeclipse.iniの-vmargsの下方に太字の1行を追加します。
-vmargs … 【中略】 … -Dfile.encoding=Windows-31J
■使ってみよう
Limy EclipseプラグインのQALab実行機能は、ビルドエラーがあると利用できません。まずは、ソースコードのビルドエラーを直し、クラスファイルが生成された状態にしておきます。後は、Eclipseプロジェクト上でプロジェクトを選択した状態でQALab集計のアイコンを押下すれば(図3)、QALabが実行され、レポートが表示されます(冒頭の図1)。
QALabの実行とレポートの実行には時間がかかります。QALabの実行状況については、[進行状況]ビューとEclipse右下のアイコンにより確認できます(図4)。
実際に、QALabのレポート画面を見ていきましょう。
■QALab
CheckStyleやPMD、FindBugsによるチェックの違反件数の遷移をグラフで表示します。
ユニットテストの通過率と、カバレッジ率をグラフで表示します。
上記グラフの元になるCheckStyle、FindBugs、PMDの違反数とCobertureの実行結果、PMD-CPD、JavaNCSSの実行結果、TODOコメント数の遷移を表示します。
次ページでは引き続き、CoberturaやPMD-CPD、JavaNCSS、FindBugsを使った結果のレポート画面を紹介します。
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